研究課題/領域番号 |
19K07235
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 大阪医科薬科大学 (2021) 大阪薬科大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
竹林 裕美子 大阪医科薬科大学, 薬学部, 助教 (50805299)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 脂肪幹細胞 / トランスポーター / 腎障害 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、脂肪幹細胞は再生医療への応用が期待されている。間葉系幹細胞が障害を受けた組織に集積する作用を利用し、脂肪幹細胞に薬物を封入させ、障害組織に送達させるドラッグデリバリーシステムとして脂肪幹細胞を用いる方法も注目されている。しかし、脂肪幹細胞への薬物移行性並びに薬物が取り込まれた後の細胞内挙動に関する情報は非常に少なく、トランスポーター介在性輸送が脂肪幹細胞にも存在するのか否かは不明な点が多い。 本研究では、脂肪幹細胞への腎保護作用を持つ薬物の封入性を高めるため、脂肪幹細胞における薬物の輸送機構を分子レベルで解析し、腎障害時における薬物封入脂肪幹細胞の腎保護作用について検証する。
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研究成果の概要 |
ヒト脂肪幹細胞における薬物トランスポーターmRNAの発現解析を行った。その結果、OCTN1およびOCTN2 mRNAの明確な発現が確認された。さらに、ABCトランスポーターであるMRP1、MRP2、MRP3 mRNAの発現が明確に確認された。また、OATP2B1 mRNAは非常に低いレベルであった。 典型的なHIF-1標的遺伝子産物であるGLUT1について、低酸素培養したヒト脂肪幹細胞における発現及びグルコース輸送変動の解析を行った。その結果、通常培養下と比べ、低酸素培養下では、GLUT1のmRNAおよびタンパク発現は増加するとともに、GLUT輸送活性の有意な上昇が観察された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、腎不全からの回復は腎移植以外に方法が確立されていないのが現状であり、新しい治療方法の開発は、患者のQOL向上や増え続ける医療費の抑制に繋がる。脂肪幹細胞は、再生医療への応用が期待されている。一方、障害組織への集積性を利用した脂肪幹細胞をDDSのディバイスとしての応用は、腎保護作用を有しながらも臓器移行性や薬物自身の薬理作用によって単独投与できない薬物を脂肪幹細胞に封入させることによって効率的に腎臓へ送達させる可能性を有し、新規腎指向型DDSとしての応用が期待される。
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