研究課題/領域番号 |
19K07278
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48010:解剖学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
早坂 晴子 近畿大学, 理工学部, 准教授 (70379246)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 血管形成 / リンパ節 / 遺伝子発現マウス / 免疫組織 / 転写因子 / 血管内皮細胞 / 腫瘍血管 / 腫瘍組織 / リンフォトキシン / 血管 |
研究開始時の研究の概要 |
免疫応答の効率的な誘導には、適切な免疫細胞サブセットが免疫応答の「場」である免疫組織に動員されることが重要である。高内皮細静脈は特定の二次リンパ組織にのみ存在する特殊な血管であり、リンパ球のみを免疫組織実質へ選択的に動員する機能をもつ。この血管が形成されるメカニズムは不明であったが、提案者らは転写因子 Dach1 が関与する可能性を見出した。本研究では、免疫組織および癌組織血管内皮細胞における Dach1 の機能を明らかにする。本研究の成果により、組織内微小環境下において血管多様性が生まれるメカニズムの一端が明らかになると期待される。
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研究成果の概要 |
全身で恒常的に Dach1 を発現する遺伝子改変マウス を用いて、リンパ節 血管における Dach1 遺伝子の機能を解析した。リンパ節ストローマ細胞を解析したところ、Dach1全身発現マウスにおいて高内皮細静脈血管内皮細胞割合の増加がみられた。一方、 汎血管内皮細胞マーカー陽性血管内皮細胞の割合に変化は見られなかった。次世代シーケンス解析から、Dach1全身発現マウスでは高内皮細静脈接着分子発現に関連する遺伝子発現に違いが見られたことから、Dach1 は リンパ節血管内皮細胞において接着分子発現を調節し、血管成熟分化に関与する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
癌組織およびリンパ節血管の解析から、転写因子Dach1 が組織特有の血管内皮細胞分化を決定する転写因子であることが明らかになった。次世代シークエンサー解析による血管内皮細胞の遺伝子発現パターンから、Dach1の被制御因子候補が得られ、Dach1によるリンパ節および腫瘍血管新生促進経路の一部が明らかになった。本研究の成果により、組織内微小環境下において血管多様性が生まれるメカニズムの一端が明らかになった。
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