研究課題/領域番号 |
19K07289
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48020:生理学関連
|
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
本田 陽子 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 客員主任研究員 (90399460)
|
研究分担者 |
大澤 郁朗 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究副部長 (30343586)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 老化 / 寿命 / 重力 / 線虫 |
研究開始時の研究の概要 |
線虫で微小重力が老化促進・寿命短縮し、過重力は老化抑制・寿命延長した。熱ショックタンパク質-12ファミリーの一つの遺伝子(hsp-12)が重力の老化に及ぼす影響へ関与すること、過重力の抑制する老化過程に微小管が関わることが示唆された。そこで「hsp-12を含むタンパク質品質管理機構が、加齢に伴って弱体化する微小管形成を重力に応じて支え老化を制御する」とする新規の仮説の検証を行う。 そのため チューブリン(TBA-8)の発現を超解像誘導放出抑制顕微鏡:STEDで観察し、加齢および過重力による微小管の微細構造変化と、それらへのhsp-12遺伝子変異の影響を明らかにする。
|
研究成果の概要 |
過重力により線虫の寿命が延長し老化が遅延することを明らかにした。インスリンシグナルが重力の老化への影響に関与することを、インスリン受容体および下流のDAF-16/ FOXO転写因子の変異体が過重力による寿命延長を抑制することから明らかにした。過重力で発現が増大・減少し、daf-16変異体では発現変化が抑制される遺伝子を網羅的マイクロアレイおよびRNA-seq解析により探索したところ、熱ショックタンパク質の一つhsp-12が見出された。このhsp-12の欠損変異体は短寿命で、過重力による寿命延長が抑制されることから、重力の老化への影響に関わる遺伝子であることが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
線虫C.elegansにおいては遺伝子変異体を用いた研究から、老化に関わる遺伝子群の存在やそれらの相互作用のいくつかが明らかにされてきている。しかし老化制御機構が種々の内外因子をどの様に捉え老化速度・寿命を決定するかは栄養因子の研究があるが全容は明らかではない。なかでも環境因子の一つである「重力」が関わる老化制御機構についてはこれまで未解明な点が多かった。本研究はモデル動物線虫を用いて「重力」と老化についての新しい研究分野を開拓し、将来宇宙微小重力環境における人類の活動に関わる基礎生物学的な情報を提供するものである。
|