研究課題/領域番号 |
19K07290
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48020:生理学関連
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
倉田 康孝 金沢医科大学, 医学部, 教授 (00267725)
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研究分担者 |
九田 裕一 金沢医科大学, 医学部, 講師 (50566916)
津元 国親 金沢医科大学, 医学部, 准教授 (70353331)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | HL-1マウス心筋細胞 / 異常自動能 / 早期後脱分極 / 数理モデル / システム制御 / 分岐解析 / コンピュータシミュレーション / システム生理学 / 非線形力学 / 分岐理論 / 生物・生体工学 / 生物物理 |
研究開始時の研究の概要 |
心臓における自動能・不整脈の発現・停止は、非線形システムに生じる分岐現象(パラメータに依存した安定性・ダイナミクスの質的変化)であり、非線形システムである心筋・心臓の挙動解明とその合理的制御には、非線形システムの分岐理論に基づいた体系的解析が必要不可欠である。本研究では、培養マウス心筋細胞(HL-1細胞)の実験系とその電気生理学的特性を記述する数理モデルを用いてモデル細胞・組織に生じる分岐現象(異常自動能、興奮生成・伝播異常)の発現機序および制御方法を体系的に解析し、実心筋細胞・組織における電気現象の理論的解析データに基づいた合理的制御が可能であることを証明する。
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研究成果の概要 |
心筋虚血やQT延長症候群に生じる異常自動能は頻脈性不整脈を誘発し突然死の原因となる。本研究では、HL-1マウス心筋細胞の数理モデルと実験系を構築し、異常自動能の発現機序と合理的制御方法を検証した。 異常自動能を再現できるモデル細胞を作成し、その分岐構造を解析することにより、異常自動能の発生機序が分岐現象として理解できることを示し、その合理的抑制方法を分岐制御の観点から的確に予測した。また、HL-1心筋細胞のイオンチャネル電流修飾により異常自動能誘発が可能な細胞を作製して異常自動能の発生機序と制御法に関する理論的予測を検証し、理論的解析結果に基づく合理的不整脈制御が可能であることを証明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
虚血やQT延長症候群(LQTS)の心筋に生じる異常自動能は頻脈性不整脈を誘発し突然死の原因となる。本研究では、異常自動能誘発が可能なHL-1マウス心筋細胞の数理モデルと電気生理学的実験系を構築し、異常自動能の発現機序と合理的抑制法を検証した。 理論的解析により、異常自動能を分岐現象として理解できることが示され、その合理的制御方法が分岐制御の観点から的確に予測された。また、HL-1心筋細胞の実験系を用いて異常自動能の発生機序と制御法に関する理論的予測を実験的に検証し、異常自動能の発生機序に基づく合理的制御が可能であることを証明した。これらの成果は、心臓突然死の予防法を確立する上で極めて有用である。
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