研究課題/領域番号 |
19K07295
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48020:生理学関連
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研究機関 | 国立医薬品食品衛生研究所 |
研究代表者 |
入江 智彦 国立医薬品食品衛生研究所, 薬理部, 主任研究官 (20546551)
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研究分担者 |
伊藤 哲史 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (90334812)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | SK チャネル / SKチャネル / Kv2 / CICR / P/QタイプCav / Ca2+ドメイン / Ca依存性Kチャネル / 蝸牛神経核 |
研究開始時の研究の概要 |
【実験1】C57/BL6マウスから聴覚系中枢を含む新鮮脳スライス標本を作製し、in vitroホールセルパッチクランプ法により抑制性介在神経細胞から電気生理学的記録を行い、SKチャネル活性化に不可欠な電位依存性Ca2+チャネルの種類を同定する。【実験2】IP3受容体を介したCa2+がSKチャネルを活性化する可能性を検証する。【実験3】SKチャネルと電位依存性Ca2+チャネルの距離を電気生理実験と超解像イメージングで推定する。
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研究成果の概要 |
SKチャネルとBKチャネルは活動電位の調節に役立っている。ほ乳類蝸牛神経核の抑制性神経細胞においては、SKとBKの両方が存在してバースト発火調節に役立っている。申請者のこれまでの研究により、CICRはSKを活性化しないという予想外の結果を得ていた。そこで、SKに対するCa2+のソースを同定する為に、マウス脳幹スライス標本にin vitroパッチクランプ法を適応し、薬理実験を行った。その結果、Cavチャネルのうち、P/QタイプCavの活性化がSKの開口に必須という事がわかると同時に、P/QタイプCavとSKの距離は100ナノメートル以上と比較的離れている事も判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
SKチャネルは神経細胞の活動電位調節に重要な役割を果たしているが、その活性化に必要なCa2+ソースには不明な点が残されていた。本研究では、ほ乳類蝸牛神経核の抑制性神経細胞において、SKチャネルは一般的に言われているCICRにより活性化されるのでは無く、P/QタイプCavの活性化が直接SKチャネルの活性化に関与している事を見いだした。また、P/QタイプCavとSKチャネルの距離は100ナノメートル以上と比較的離れている事、すなわちCa2+マイクロドメインを形成している事も発見した。この成果は細胞内Ca2+シグナリングに新たな知見を加えるものと考えられる。
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