研究課題/領域番号 |
19K07302
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48020:生理学関連
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
谷口 睦男 高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 准教授 (10304677)
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研究分担者 |
村田 芳博 高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 助教 (40377031)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 電気生理学 / 鋤鼻系 / シグナル伝達 / 相反性シナプス |
研究開始時の研究の概要 |
当研究室では学習記憶の神経機構を解明するため、雌マウスに形成される雄フェロモンに対する記憶をモデルシステムとして用いてきた。その記憶の座が副嗅球であることを見出したが、シナプスレベルでの記憶の神経機構の詳細は不明のままであり、個々の細胞レベルでの解析が切望されていた。
本研究は、フェロモン刺激に応答した細胞を持続的に可視化できる(刺激終了後も可視化される)遺伝子改変マウスを用い、フェロモン記憶を支える副嗅球内でのフェロモン情報の処理機構を、電気生理学的手法およびレーザフォトリシス法を適用することにより、シナプスレベルで解明する。
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研究成果の概要 |
マウス副嗅球スライス標本を作製し、全細胞記録法を用いて僧帽細胞-顆粒細胞間相反性シナプス伝達(IPSC)に対する各種薬物の効果を調べた。研究代表者は、下垂体後葉ホルモンであるバソプレシンがIPSC抑制作用を有することを見出しており、その作用点についてシナプスレベルでの解析を試みた。 顆粒細胞に発生するGa2+電流をバソプレシンが抑制することを見出した。このことは、バソプレシンの作用点が少なくともGABA作動性シナプス前膜にあることが示唆された。以上からバソプレシンの作用点をシナプスレベルで明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マウスにおいては、社会行動は個体認識に依存するものが多く、その個体認識には匂いやフェロモンの情報が用いられることがわかっている。本研究は、化学シグナルが動物行動に影響を及ぼす作用機序をシナプスレベルで明らかにすることを通して、動物の社会行動の神経基盤を支える仕組み(個体間の絆形成・破綻機構など)の解明に貢献できる。
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