研究課題/領域番号 |
19K07303
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48020:生理学関連
|
研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
蓑部 悦子 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 講師 (00448581)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | Cav1.2チャネル / 電気生理学実験 / パッチクランプ / カルモジュリン / カルシウム / 不活性化 / inside-out / カルシウムチャネル / Caイオン / パッチクランプ法 / プルダウン法 / Cav1.2 |
研究開始時の研究の概要 |
L型Caチャネル(Cav1.2)は興奮性細胞の電気活動や収縮において重要な働きを果たしている。その活性調節の主因子がカルモジュリンである。カルモジュリンの結合部位はチャネルの細胞内領域に複数あるが、結合と機能の関係は明らかでない。そこで、パッチクランプ法を用いて電気的特性の解析を行い、併せてチャネル細胞内ドメインペプチドを作成し結合実験を行い、チャネルの活性制御の責任部位を探索する。具体的には、チャネルの不活性化状態では、カルモジュリンは何処に何個結合するのか、次いでは、活性化、促通状態でのカルモジュリンの作用機序を解明する。
|
研究成果の概要 |
Cav1.2チャネルのCa2+依存性不活性化には、カルモジュリンの濃度に依存した不活性化機構が含まれることを報告した。本研究では、カルモジュリンによるCav1.2チャネルの不活性化の分子機構を、アミノ末端側細胞内ドメインを欠如したチャネル変異体にパッチクランプ法を適用して解析した。また、チャネルのカルボキシル末端細胞内ドメイン断片とカルモジュリンをグリシン鎖で繋いだペプチドを作成し、カルモジュリンとの結合実験を行った。その結果、カルモジュリン濃度依存性のチャネル不活性化では、チャネルのアミノ末端配列は必須ではなく、カルモジュリンがチャネルのカルボキシル末端に複数個結合することが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Cav1.2チャネルを含むL型Caチャネルは、心筋、骨格筋、神経系や分泌細胞に分布し、筋収縮、遺伝子発現、シナプス伝達、ホルモン分泌などにおいて重要な役割を持つため、本研究により得られた知見を広く応用できる。また、カルモジュリンにより制御されるチャネルはCaチャネルの他に多数あり、それらの作用機序の解明に貢献できる。カルモジュリンの遺伝子異常から病態につながる例も報告されており、カルモジュリンによるチャネルの活性調節は重要な位置づけにある。
|