研究課題/領域番号 |
19K07306
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48020:生理学関連
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
山澤 徳志子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (00282616)
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研究分担者 |
村山 尚 順天堂大学, 医学部, 先任准教授 (10230012)
小川 治夫 京都大学, 薬学研究科, 准教授 (40292726)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | リアノジン受容体 / Ca2+放出 / 悪性高熱症 / カルシウム / 骨格筋 / 熱 / リアノジン / 分子動力学計算 |
研究開始時の研究の概要 |
リアノジン受容体(RyR)は、300種類以上の点突然変異が同定されており、悪性高熱症(MH)やセントラルコア病(CCD)等の筋疾患を引き起こすと考えられている。しかしたった一つのアミノ酸変異が、この巨大なイオンチャネル蛋白分子の働きを変調する制御機構は未だ不明である。そこで本研究では、分子動力学計算によりチャネルの動的構造を再現し、多様な表現型を示したRyR変異体の特性をチャネル立体構造の側面から検証する。生理実験から得られたチャネル活性と構造生物学的知見を組み合わせることにより、RyRチャネルの作動原理を明らかにすることを目指す。
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研究成果の概要 |
筋小胞体膜にあるリアノジン受容体(RyR1)は、Ca2+誘発性Ca2+放出(CICR)の特性を示す巨大なイオンチャネルである。300種類以上の点突然変異が同定されており、CICR活性の変調により悪性高熱症などの筋疾患を引き起こすが、たった1箇所のアミノ酸置換がチャネル活性を変え疾患を引き起こすメカニズムは不明である。本研究では、RyR1のN末領域の分子動力学(MD)計算を行い、サブドメイン間の塩橋/水素結合残基ペアが立体構造の安定に関わる事を提唱し、この仮説を生理実験によるRyR1の疾患変異体の機能解析により証明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は、MD計算と生理実験を組み合わせて、RyR1のN末領域内サブドメインの境界でのチャネル機能異常を伴う変異RyR1の構造変化を示した。このようなアプローチは、1アミノ酸残基置換が蛋白全体の構造・機能を変調させる仕組みを理解するためのモデルケースになり得るものと考えられる。また、塩橋/水素結合と点変異のRyR1チャネル機能に関するデータは、変異による病態予測を高精度で行うことが可能となり、患者負担の軽減による社会的な利益も大きいことが期待される。
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