研究課題/領域番号 |
19K07311
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48020:生理学関連
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研究機関 | 公益財団法人微生物化学研究会 |
研究代表者 |
立田 大輔 公益財団法人微生物化学研究会, 微生物化学研究所, 研究員 (20442569)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | がん幹細胞 / collagen VI / スフェロイド / がん治療薬 / 3D培養 / がんー間質相互作用 / 難治がん / オルガノイド培養 / すい臓癌 / 非小細胞肺癌 |
研究開始時の研究の概要 |
日本人の2人に1人ががん(悪性腫瘍)を発症する中、世界中で新しい治療薬の開発が盛んに行われている。腫瘍内はがん細胞だけでなく間質細胞が混在しており、がんー間質相互作用は腫瘍の増殖、転移、薬剤耐性などに影響を与えていると考えられている。腫瘍内のがん細胞は不均一な集団であることが知られており、その中でもがん幹細胞は既存の抗がん剤が効きにくく、化学療法耐性の原因の一つとなっている。我々は、新しいがん治療薬の創製を目的としてがんー間質相互作用によるがん幹細胞の維持、増殖メカニズムを解明するとともに、新しいがん治療薬のリード化合物を見出す。
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研究成果の概要 |
腫瘍はがん細胞と間質細胞をはじめとした正常細胞の混在によって成り立っている。我々は新しい抗がん剤の創生を目的として、不均一ながん細胞の中で腫瘍の進展に重要とされているがん幹細胞に着目し、間質細胞との相互作用について解析を行った。その結果、がん幹細胞性の維持・増殖に寄与する候補因子としてcollagen VIを見出した。また、がん幹細胞の特性の1つであるスフェロイド形成について間質細胞との共培養を抑制する化合物を化合物ライブラリーや放線菌やカビなどの微生物代謝産物からスクリーニングを行い、間質細胞との共培養の時のみ、がん細胞のスフェロイド形成を抑制する化合物を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果からがん幹細胞性を維持する可能性する因子として見出された間質細胞由来のcollagen VIはすい臓がんや肺がんで初めて見出された成果であり、今後の研究によってこれらのがんに対する治療薬開発へとつながり社会的意義が高い。また、間質細胞との共培養で特異的にがん細胞のスフェロイド形成を抑制する化合物は、そのメカニズムの解析から、がん幹細胞に与える影響を解析できることから学術的意義が高い。
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