研究課題/領域番号 |
19K07313
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48020:生理学関連
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研究機関 | 国立医薬品食品衛生研究所 |
研究代表者 |
山崎 大樹 国立医薬品食品衛生研究所, 薬理部, 室長 (40467428)
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研究分担者 |
山村 寿男 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 教授 (80398362)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | TRICチャネル / 心臓 / 心機能 / Caトランジェント / カウンターイオンチャネル / コンディショナル / 小胞体 / カウンターイオン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、心臓特異的TRIC-B欠損マウスを用いて、心筋細胞におけるTRIC-Bの機能的役割の解明を目指す。具体的には、マウスが成獣となった段階でタモキシフェンを腹腔内投与し、心臓特異的にTRIC-Bを欠損させる。まず、致死性の有無について確認を行う。その後、臓器レベルでの異常を検出するためにマウス個体に対して心電図や心エコー計測あるいはランゲンドルフシステムによる摘出心臓を用いた心室圧や活動電位の計測を行う。細胞レベルでは、単離心室筋細胞を用いてパッチクランプ法による電流測定やCa2+イメージングなどを行い、TRIC-Bの欠損による心臓生理機能の異常を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では心臓特異的なTRIC-B-KO(cKO)マウスを作製し、心臓におけるTRIC-Bの機能を検討した。cKOマウスは生後30~60週で死亡することがわかった。12~40週齢で種々の解析を実施したところ、12週齢以上で血中トロポニン濃度が有意に高く、また20週齢以上で著しい心筋線維化を示し、30週齢以上で心重量が増加した。さらに、40週齢で体重の減少、心筋細胞の変性、心房血栓を示した。心収縮機能を心エコー計測で調べたところ、30週齢以降で心機能の低下が観察された。以上の結果は、12週齢の段階ですでにcKO心筋細胞において何らかの異常が生じているものと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、小胞体カウンターイオンチャネルであるTRIC-Bの生物学的意義の解明にとどまらず、TRIC-Bが原因となる疾患の発症機序解明や治療薬開発など臨床的な応用も期待できる。
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