研究課題/領域番号 |
19K07324
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48030:薬理学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
栗原 崇 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 准教授 (60282745)
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研究分担者 |
高崎 一朗 富山大学, 学術研究部工学系, 准教授 (00397176)
内田 洋平 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 講師 (30571856)
藤井 一恭 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 講師 (70452571)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | PACAP / PAC1受容体 / PAC1受容体拮抗薬 / 非ペプチド性拮抗薬 / 脊髄痒み伝達 / PACAP欠損マウス / PAC1受容体欠損マウス / 有機小分子拮抗薬 / PAC1受容体遺伝子改変マウス / 有機小分子PAC1受容体拮抗薬 / 痒み / 脊髄 |
研究開始時の研究の概要 |
PACAPは神経系に広く分布する多機能神経ペプチドである。我々はこれまで脊髄PACAP-PAC1受容体シグナルが神経ーアストロサイト交互作用を誘起し、疼痛慢性化に寄与することを報告しているが、同シグナルが痒み伝達に関係するか否かは不明であった。本研究では、痒みモデルマウスを用いた解析と痒みを伴う皮膚疾患患者からの皮膚・血液サンプルを用いた臨床研究を行うことで、PACAP-PAC1受容体シグナルと痒みの関係について検討する。
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研究成果の概要 |
PACAP (下垂体アデニル酸シクラーゼ活性化ポリペプチド)は小型一次感覚神経に含まれる神経ペプチドである。我々のこれまでの検討結果から、同シグナルは脊髄アストロサイトの活性化を介し、疼痛慢性化に関与することが示唆されているが、痒みの伝達に関係するか否かに関しては不明であった。本研究で行った各種痒み惹起物質および掻痒モデルマウスを用いた検討から、PACAPは脊髄PAC1受容体を介して、各種痒みモデルマウスの掻痒 (擦過) 行動に関与するばかりか、ヒト掻痒疾患にも関与する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
痒みは日常的に経験する皮膚感覚の一つであるが、近年のアレルギー疾患患者の増大、さらには先進国においては人口の高齢化が著しいことから、ドライスキンに伴う痒み、腎疾患や肝疾患などの全身疾患に伴う痒み等、様々な掻痒疾患が増加することが予想される。従来の抗ヒスタミン薬、ステロイド、免疫抑制薬に加え、バイオ医薬品など重症度の高い痒み患者の一部に有効な新薬も登場しているが、高額であることに加え、依然十分な効果が得られない患者も存在している。現行の薬物とは異なる作用機序を探求する本研究は、低価格で利用可能な新しい掻痒治療薬の開発応用に寄与できると考えている。
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