研究課題/領域番号 |
19K07326
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48030:薬理学関連
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
勝山 真人 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60315934)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 活性酸素種 / NADPHオキシダーゼ / 組織線維化 / 活性酸素 |
研究開始時の研究の概要 |
NOX4/NADPHオキシダーゼが産生する活性酸素種(ROS)は組織線維化の増悪因子のひとつであるが、その産生機構と下流のシグナルについては未解明の点が多い。そこで本研究では、 A)組織線維化に関与するROSの供給源のひとつと考えられる「NOX4のN末端スプライスバリアントNOX4A」のROS産生亢進機構の解明 B)TGF-β共役受容体endoglinの安定化を介して線維化シグナルを増幅すると考えられる「NOX4によるatypical protein kinase C(aPKC)の活性抑制」機構の解明 C)NOX4由来ROSが線維化増悪転写因子FOXM1を活性化する可能性の検証 に取り組み、組織線維化増悪サイクルを断ち切る新たな治療法の開発への応用を目指す。
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研究成果の概要 |
組織線維化に関与するNOX4の発現抑制により、TGF-β受容体共役受容体であるエンドグリンの発現が蛋白レベルで減少することを見出した。TGF-β刺激によるSmad結合配列依存的な転写活性化がNOX4の発現抑制により抑制されたことから、TGF-βで発現が誘導されるNOX4と、NOX4により機能的発現が維持されると考えられるエンドグリンの間には、線維化を増悪させるfeedforward regulationが存在することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
組織線維化は不可逆的な変化であり、根治可能な薬物療法は現在のところ存在しない。NOX4は活性酸素種(ROS)を産生するNADPHオキシダーゼの触媒サブユニットの一分子種であり、NOX4が産生するROSは組織線維化に重要な役割を果たすが、その分子機構は未解明の点が多い。本研究では「TGF-β→NOX4の発現誘導→エンドグリンの機能的発現維持→TGF-βシグナルの増強」という線維化増悪サイクルの存在が示唆された。新たな抗線維化薬の開発のための基礎的知見となるものと考えている。
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