研究課題/領域番号 |
19K07342
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48040:医化学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
白川 龍太郎 東北大学, 加齢医学研究所, 助教 (50581039)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | Ral / RalGAP / Ras / 膵臓がん / PDAC / 転移 / biguanide / metformin / pancreatic cancer / phenformin |
研究開始時の研究の概要 |
Rasファミリーの低分子量GTP結合蛋白質Ralは、細胞の増殖、成長、遊走等、多様な機能を担っている。Ralの不活性化因子Ral GTPase-activating protein (RalGAP)は、がんの浸潤・転移の抑制に重要である。一方、抗糖尿病薬として広く用いられているビグアナイド薬は血糖降下作用に加え、抗腫瘍作用を持つことが疫学的に明らかにされつつある。本研究では、RalGAPとビグアナイドによる腫瘍抑制機構の解明を目的とする。
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研究成果の概要 |
RalはRasファミリーに属する低分子量GTP結合タンパク質であり、細胞の増殖、膜輸送、アクチン細胞骨格の制御など多様な機能を担っている。また、Ralの異常な活性化はがんの悪性化を促進することが知られる。本研究ではRalの恒常的な活性化が膵臓がん細胞の浸潤・転移を促進することを明らかにした。また、遺伝子発現解析によりRalの活性化に伴い発現、分泌の上昇するサイトカインを同定し、浸潤・転移を担うRal下流の分子機構の一部を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの多くの知見は、Ralの異常な活性化が、がん化、がんの浸潤・転移に重要であることを示している。特に膵臓がんにおいてはRalの活性化が顕著であることが知られる。しかし、がんの悪性化を制御するRal下流の分子メカニズムについてはこれまで不明であった。本研究において膵臓がんの浸潤・転移におけるRalの役割を明らかにした。現在、Ral経路を標的とする抗がん剤の開発が進められており、本成果は膵臓がんに対する新たな治療薬の開発につながりうるものである。
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