研究課題/領域番号 |
19K07343
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48040:医化学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
福田 綾 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (50436276)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | UCP1 / ベージュ脂肪細胞 / 分化 / 蛍光イメージング |
研究開始時の研究の概要 |
褐色脂肪細胞やベージュ脂肪細胞は熱産生によりエネルギーを消費するため、抗肥満効果が期待されている。しかし、その分化メカニズムはまだ不明な点が多い。本研究ではこれまでに、褐色脂肪細胞およびベージュ脂肪細胞に発現する脱共役タンパク質UCP1を体外から蛍光で観察できるイメージングマウスを作製し、ホモ接合型UCP1イメージングマウスにおいてベージュ脂肪細胞の誘導シグナルが活性化されていることを見出した。本研究ではこのマウスを詳細に解析し、ベージュ脂肪細胞の誘導機構を明らかにする。既知の誘導刺激とは異なるベージュ誘導機構を解明できれば、新規抗肥満薬の開発に繋がる可能性もある。
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研究成果の概要 |
肥満は世界的に深刻な問題となっている。肥満を解消する有用な候補の一つとして熱産生タンパク質UCP1を発現する褐色脂肪細胞やベージュ脂肪細胞が近年注目されている。我々は当研究で作製したUcp1欠損マウスにおいて恒常的にベージュ脂肪細胞の誘導シグナルが活性化されていることを見出した。Ucp1欠損マウスと野生型マウスのベージュ脂肪組織の遺伝子発現解析から酸化還元関連経路など複数のシグナル経路がベージュ脂肪細胞誘導に関与することが示唆された。また、同定した経路に関連する酸化還元関連因子の一つがベージュ脂肪細胞誘導に重要な働きをする可能性を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ベージュ脂肪細胞は、寒冷刺激やアドレナリン等によって白色脂肪組織内に誘導され、褐色脂肪細胞と同様に熱産生機能を有する。ヒト成人においても褐色脂肪細胞が存在することが近年明らかになっており、寒冷刺激で活性化されるなどベージュ脂肪細胞に近い性質を持つと言われている。また、肥満度と褐色脂肪組織の活性には相関があり、褐色脂肪細胞を活性化させると安静時代謝量の増加が見られるという報告もある。これらのことより、ベージュ脂肪細胞の誘導経路を明らかにし、安全かつ継続的にベージュ脂肪細胞を増加させる方法の開発に繋げることができれば、肥満解消に大いに役立つと考えられる。
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