研究課題/領域番号 |
19K07346
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48040:医化学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
鈴木 健之 金沢大学, がん進展制御研究所, 教授 (30262075)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | がん遺伝子 / エピジェネティクス / 挿入変異 / 非コードRNA / レトロウイルス / 疾患モデルマウス / 悪性進展 / 長鎖非コードRNA |
研究開始時の研究の概要 |
がんの発症と悪性化には、ゲノムの変化とエピジェネティックな変化の両方が関与する。ゲノム変化は一旦起きると元に戻せないが、エピジェネティック変化は可逆的で、元の正常な状態に戻すことができる。悪性進展を司るエピジェネティック制御の分子機構を解明することで、この可逆性に着目した革新的ながん治療戦略を開発できる。また、lncRNAは、様々な生命現象や疾患において重要な役割を担うと期待される新しい制御因子である。申請者独自の研究資源である挿入変異データベースを利用して、がん悪性進展におけるlncRNAの役割を解明することは、学術的重要性を持つとともに、「がん分子標的」としての有用性の発見につながる。
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研究成果の概要 |
挿入変異によって発がんモデルマウスに発症した腫瘍から、挿入エレメントを手掛かりに新しいがん関連遺伝子群の探索を進めた。その結果、ヒストンの翻訳後修飾やRNAのメチル化修飾を担う酵素、長鎖非コードRNAなどをコードする遺伝子を多数同定できた。さらに、こうしたエピジェネティック制御因子が、がん細胞の増殖だけでなく、がん悪性進展の様々な局面(細胞浸潤、転移、上皮間葉転換、薬剤耐性、幹細胞性維持など)において重要な役割を果たすことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
がんの転移や薬剤耐性に代表される「がんの悪性進展」を制御することは, がんの克服にとって重要な課題である。本研究は、悪性進展を誘導するがん細胞の特性(幹細胞的特性、シグナル伝達異常、エピジェネティック制御など)を分子レベルで解明することを目的とする。こうした機能解析を基盤として、悪性進展を阻止するための鍵となる分子標的を同定して、臨床応用を視野に入れた新しい分子標的治療戦略を構築することを目指す。
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