研究課題/領域番号 |
19K07349
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48040:医化学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
川口 修治 京都大学, 医学研究科, 准教授 (00525404)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | HLA / 人工知能 / 機械学習 / 希少難治性疾患 / バイオインフォマティクス / 次世代シークエンサー / HTLV-1 関連脊髄症 / 網膜色素変性 / KIR / 宿主・ウイルスゲノム統合解析 / 深層学習 / 遺伝統計学 / NGS / 難病解明 / 統計遺伝学 / データベース |
研究開始時の研究の概要 |
近年のゲノム解析技術の進歩により、高速で低コストで可能な全ゲノム解析やHLA遺伝子などの高多型領域の高精度シークエンス・タイピング技術が確立されてきた。しかしながら、ゲノム情報から疾患発症に関わる複雑な因子を導くには、従来のデータ解析技術の限界があり、これまでの技術を融合した新たな理論が必要となる。一方、人工知能などをはじめとする複雑データの解析技術の発展は目覚ましく、難治性疾患やがん研究においても取り入れら始めている。そこで本提案課題では、HLA領域の高解像度データを整備し、高精細化したゲノム解析データと臨床情報などの様々な情報を統合的に扱える難病データ解析技術を確立する。
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研究成果の概要 |
本研究では、HLA遺伝子等とりわけ高多型で従来の解析手法の適用が難しい領域でも、高品質にゲノム情報を測定する技術を開発した。次に抽出情報を基に、希少難治性疾患の発症に関わる変異の同定技術を開発した。開発手法により、HTLV-1 関連脊髄症とIgG4関連疾患において発症と大きく関わるHLA-DRB1上のアミノ酸同定に成功した。HTLV-1 関連脊髄症ではウイルスゲノム情報を含めた発症リスク予測法も開発した。さらに、人工知能技術を用いて、ゲノム情報、臨床情報、データベース、文献情報等を統合解析することで、ゲノム情報のみの解析が困難であった低頻度の原因遺伝子の同定技術や疾患を分類する手法を開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
希少難治性疾患は、患者数が少ないことから十分なデータが得られず、他の疾患と比べてゲノム解析の効率が低いという問題が存在した。本研究では、ゲノム情報の高品質化や様々な情報を人工知能技術を用いて統合的に解析するといった従来にない技術の確立を目指した。 開発した手法は、複数の難病においてその有効性を示すことができた。そのため、手法の汎用性は高く、本研究で解析した疾患のみならず様々な難病にも適用することが可能であり、多くの疾患解明研究への貢献が期待できる。
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