研究課題/領域番号 |
19K07368
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48040:医化学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
伊集院 壮 神戸大学, 医学研究科, 助教 (00361626)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 管状凝集体ミオパチー / 先天性筋疾患 / INPP5K / カルシウム / 小胞体 / カルシウム代謝 / STIM1 / ミオパチー / ジストロフィー / ホスホイノシタイド / 小胞体ストレス / ホスホイノシタイドホスファターゼ / マリネスコシェーグレン症候群 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、難病指定疾患にも指定され、その原因が特定されていないマリネスコシェーグレン症候群(MSS)の発症メカニズムを分子レベルで明らかにし、本症候群の患者さんのQOLの向上を目指す方法を開発する。特に、MSSのホスホイノシタイド代謝異常を具体的に証明し、ホスホイノシタイドホスファターゼ遺伝子を標的とする発症の抑制や症状の改善の可能性を提唱することを目的とする。具体的には、マウス骨格筋C2C12細胞、ヒト筋芽細胞HSMM細胞、INPP5K(SKIP)遺伝子変異マウス由来の骨格筋細胞を用いて、ホスホイノシタイドによる小胞体機能制御機構を明らかにする。
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研究実績の概要 |
先天性筋疾患の一種である管状凝集体ミオパチーは、小胞体由来の膜凝集体(管状凝集体)の形成に特徴づけられる。しかし、他の先天性筋疾患同様、凝集体形成によって筋疾患が発症する仕組みは分かっていない。本研究では、ホスホイノシチドホスファターゼであるINPP5Kの酵素活性喪失が、管状凝集体の形成を引き起こすことを明らかにした。細胞免疫染色の結果、この構造体は小胞体膜上カルシウムチャンネル分子であるSTIM1やSERCA1陽性であった。また、小胞体からゴルジ体に向かうことができない変性タンパク質であるSERPIN A1のZ変異体もこの構造体の内部に集積していたことから、この凝集体は小胞体膜タンパク質および新生された変性タンパク質が含むことが明らかとなった。従って、この構造体は変成タンパク質を小胞体から分離して、細胞への毒性を軽減するために形成されたものであることが示唆される。また、管状凝集体の集積は多くの異常タンパク質が集積していることを意味しており、この変性タンパク質の集積が筋萎縮および先天性筋疾患の原因になる可能性を示唆している。INPP5Kはホスファチジルイノシトール4,5-2リン酸[PI(4,5)P2]からホスファチジルイノシトール-4-1リン酸[PI(4)P]であるが、PI(4)Pは管状凝集体膜に集積していた。しかし、PI(4)Pの管状凝集体形成における意味は明らかではない。これは今後の明らかにすべき課題である。 以上の結果は変性タンパク質の分解機構・それに伴う筋疾患発症機構の新しい可能性を示すものである。
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