研究課題/領域番号 |
19K07382
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49010:病態医化学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
山口 啓史 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教 (50644241)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | オートファジー / ゴルジ体 / タンパク分解 / 神経変性 / ゴルジ / Wipi3 |
研究開始時の研究の概要 |
(1) GOMEDの実行機構を明らかにする。また、(2)膵b細胞特異的にGOMED-1を欠損させた細胞やマウスを作製し、GOMEDが膵b細胞のインスリン分泌やviabilityに如何に関わっているかを解析する。(3) 神経特異的GOMED-1欠損マウスを解析する。さらに、(4) 神経細胞、膵細胞以外に、GOMEDが重要な役割を担っている細胞を同定する。
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研究成果の概要 |
Golgi membrane-associated degradation pathway (GOMED)は、ゴルジ体から細胞外や細胞膜に輸送されるタンパク質の運搬が障害されたときに、行き場を失ったタンパク質が分解される機構であり、生理的に重要な役割を担っている。このGOMED実行分子GOMED-1を解析したところ、GOMED-1は細胞質からトランスゴルジ体に局在変化させ、隔離膜形成を制御していた。さらに、脳特異的GOMED-1欠損マウスでは、GOMEDの分解基質であり、鉄輸送タンパク質であるセルロプラスミンが異常蓄積し、その結果、鉄沈着から神経変性疾患様症状を呈することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
GOMEDを制御する分子GOMED-1の解析から、GOMEDの分子機構の一端を理解することができた。また、神経細胞を取り上げ、GOMEDが生体機能維持に不可欠な機能であることを示すことができた。GOMEDは分泌経路を遮断するときに誘導される機構であることを勘案すると、分泌を行っている細胞を中心に、多岐にわたる細胞で重要な役割を果たしているものと考えられる。また、糖尿病や神経変性疾患などの多くの疾患の発症に関わっている可能性が考えられる。従って、本研究は、様々な疾患の病態生理解明や疾患治療に波及効果をもたらすと期待される。
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