研究課題/領域番号 |
19K07396
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49010:病態医化学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
松崎 京子 (有本京子) 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (90568932)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | サテライト細胞 / サルコペニア / 老化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、骨格筋組織幹細胞(サテライト細胞)がサルコペニア治療の新たな標的となり得るかを明らかにするため、早老症モデルHGPSマウスを用いてサテライト細胞の量的および質的な加齢性変化を検証する。特に運動(機械刺激)によるheterochromatin構造の変化に着目し、サテライト細胞において、機械刺激に応答してheterochromatinからeuchromatinへ移行する遺伝子を探索する。 さらに、それらの遺伝子のうちHGPSマウス由来の細胞では移行が見られなくなるもの、すなわち加齢に伴って運動負荷による応答性を失う遺伝子を選出し、サルコペニア治療の直接の標的候補を探索する。
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研究成果の概要 |
本研究では、サルコペニア治療の新しい標的として骨格筋組織幹細胞=サテライト細胞の加齢性変化に着目した。独自に作製したヒト早老症を模倣したモデルマウス=HGPSマウスからサテライト細胞を単離し、解析することで、サテライト細胞は加齢に伴って幹細胞性を喪失し、増殖能が低下することを明らかにした。 更にそのメカニズムとしてMycシグナルの低下が原因の一つであることを突き止めた。また、サルコペニアの予防、治療の方法としてサテライト細胞の増殖能を回復させることが重要であると考え、低分子化合物ライブラリーを用いてスクリーニングを行い、サテライト細胞の増殖能を促進する候補化合物を数種類同定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
サルコペニアは高齢者が要介護になる主要な背景病態の一つであり、少子高齢化が進み、労働人口が減少する日本にとってサルコペニア対策は重要な政策課題である。サルコペニアを予防、治療するためには病態機構の解析が必須であるが、その詳細には不明な点が多く効果的な薬剤は未だ開発されていない。 本研究では、サテライト細胞が加齢に伴い質的に変化することを見出し、サテライト細胞がサルコペニアの発症に強く関わっていることを示唆した。したがって、サテライト細胞がサルコペニア治療の有望なターゲットになると期待され、その社会的意義は大きい。
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