研究課題/領域番号 |
19K07398
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49010:病態医化学関連
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
小林 亜紀子 金沢大学, 新学術創成研究機構, 特任助教 (00345662)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 核膜孔複合体 / ヌクレオポリン / 子宮内膜がん / 核膜孔複合体因子 |
研究開始時の研究の概要 |
子宮内膜がんは悪性度の違いで二つのタイプに分かれ、女性ホルモン受容体の発現が低いタイプ2は悪性度が高く予後が悪い。しかし悪性化メカニズムは不明であり、悪性化した子宮内膜がんの病態制御に向けたターゲット因子の探索は重要な課題である。研究代表者は腫瘍の形成と進行への関与が近年注目されている核膜孔複合体(NPC)因子の一つと、タイプ2子宮内膜がん患者の生存率・女性ホルモン受容体の発現に相関を見出した。そこで本研究はNPC因子が関わる子宮内膜がん悪性化メカニズムを解明することを目的とし、NPC因子を含む悪性化シグナル経路とターゲット分子を同定、マウスを用いて悪性化メカニズムを検証する。
|
研究成果の概要 |
核膜に存在する核膜孔複合体は約30種類のヌクレオポリンと呼ばれるタンパク質から成る巨大複合体であり、核-細胞質間の物質輸送を担っている。ヌクレオポリンの一つであるRAE1はmRNAの核外搬出の制御を行っているが、近年様々ながんにおいて高発現しており、がんの悪性化に関与していることが明らかとなってきた。研究代表者は子宮内膜がんにおいて、がんの悪性化とRAE1の発現レベルとに相関があることを見出し、がん悪性度の違いにより、RAE1がパートナー分子をスイッチングし、mRNAの搬出を制御することで遺伝子発現制御を行っていることを示した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究代表者は、子宮内膜がんにおいて核膜孔複合体因子RAE1の発現がグレード依存的に上昇していること、がんの悪性化に伴いRAE1が相互作用分子を変えていることを見出した。これらのことから、RAE1が将来的に子宮内膜がんの悪性化のマーカーとなりうること、RAE1の発現制御によりがんの悪性化を防ぐ可能性が示された。
|