研究課題/領域番号 |
19K07441
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 筑波大学 (2021) 自治医科大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
松原 大祐 筑波大学, 医学医療系, 教授 (80415554)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | non-TRU type / lung adenocarcinoma / TFF-1 / TTF-1 / HNF4alpha / CADM1 / KRAS / HNF4α / Non-TRU / HNF4A / YAP1 / LATS2 / hippo pathway / Hippo pathway / 肺腺癌 / 消化管上皮分化 |
研究開始時の研究の概要 |
現在、肺腺癌ではEGFR,ALKなどのドライバー変異に対する分子標的薬剤が一定の効果をあげているが、その多くはTTF-1陽性のterminal respiratory unit(TRU)由来の腺癌(TRU-type)であり、Non-TRU typeのドライバー変異は未だ見出されていない。本研究は、Non-TRU typeの肺腺癌のあらたな治療ターゲットを見出すことを目的としている。
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研究成果の概要 |
Non-TRU typeの肺腺癌の分子標的は未だ未解決の分野である。我々は、non-TRU typeの細胞株で特徴的に高発現していたTFF-1に着目した。TFF-1はNon-TRU type、中でも、HNF4αを高発現する胃腸上皮型の腺癌で高発現しており、アポトーシス抑制や、Anoikis抵抗性に関与しており、治療ターゲットとなりうることを報告した(Matsubara, 2020, Cancer Sci)。また、肺腺癌において、CADM1が、Hippo pathwayを介して、腫瘍抑制的に働く、その機序を解明した(Ito, Matsubara. 2019, Cancer Sci)。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
TRU-typeの肺腺癌では、EGFR変異、ALK転座、ROS1転座など、様々な分子標的が明らかとなり、予後の改善に貢献しているが、一方で、Non-TRU typeの肺腺癌においては、分子標的は定まっていない。Non-TRU typeの肺腺癌の中でも、胃型の性質を有するMucinous adenocarcinomaは、経気腔的に肺内転移を形成し、Stage I症例においても、極めて予後不良である。我々は、Mucinous adenocarcinomaなどのnon-TRU typeの悪性形質に関わる分子として、Anoikis抵抗性を促すTFF-1を見出し、新たな分子標的となりうることを示した。
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