研究課題/領域番号 |
19K07458
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
佐藤 保則 金沢大学, 医学系, 准教授 (30324073)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 人体病理学 / 肝臓 / 胆管細胞 / 肝線維嚢胞性疾患 / 病理 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,代表的な肝線維性多嚢胞性疾患であるCaroli病と先天性肝線維症の新たな治療法の開発を目的とする.Caroli病と先天性肝線維症の動物モデルとして確立されたpolycystic kidney(PCK)ラットを用い,特に胆管細胞の細胞老化に着目して,肝内胆管拡張と肝線維化を同時に抑制しうる効率的な方策を見出すことを目指す.
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研究成果の概要 |
Caroli病 + 先天性肝線維症とその動物モデルであるPCKラットの肝組織を用いた検討で,胆管細胞におけるNotch-Hes1を介した細胞内シグナル伝達の亢進が進行性の肝内胆管拡張に関与していることを明らかにした。PCKラットの培養胆管細胞にNotch阻害剤(FLI-06)を投与すると胆管細胞にアポトーシスが誘導され,過剰な細胞増殖が抑制された。FLI-06は胆管細胞に細胞老化を誘導することはなかったが,Notchシグナル伝達系はCaroli病+先天性肝線維症の新たな治療標的となる可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Caroli病は肝内胆管の進行性の拡張を来す先天性疾患で,多くの症例は先天性肝線維症を合併する。Caroli病 + 先天性肝線維症の患者予後を規定する臨床因子として,胆管拡張に起因する胆管炎と先天性肝線維症による門脈圧亢進症が重要であるが,現在の治療は対症療法が主体で重症例には肝移植が行われている。本研究は胆管細胞におけるNotchシグナル伝達系を阻害することで,Caroli病の胆管拡張を抑制しうることを示した。一連の研究成果は新たな治療法の開発に繋がる可能性を有している。
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