研究課題/領域番号 |
19K07473
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49030:実験病理学関連
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研究機関 | 東北大学 (2021) 筑波大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
鈴木 裕之 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (70375509)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | THG-1 / 扁平上皮がん / CD44 / リン酸化 / TSC22D4 / SALL4 / beta-Catenin / 細胞老化 / 分子標的治療 / TSC-22 / TSC22D4/THG-1 / がん遺伝子 |
研究開始時の研究の概要 |
扁平上皮がんは重層扁平上皮細胞を主な起源とし、食道、皮膚、肺などに発生する予後不良のがんである。申請者は、THG-1/TSC-22D4と呼ばれる分子が新規がん遺伝子候補であることを見出している。本研究では、がん遺伝子THG-1の分子、生理機能、及び臨床病理学的意義を明らかにし、新規分子腫瘍マーカー、及び分子標的治療の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
我々はTHG-1が正常な扁平上皮基底層で発現し、扁平上皮がんで過剰発現していることを明らかにしている。THG-1は受容体型チロシンキナーゼ経路によってリン酸化され、THG-1の腫瘍形成能獲得に重要である。本研究では、がんの転移と化学療法および放射線療法への耐性に関与するCD44の発現制御に、THG-1が関与することを見出した。特にTHG-1は、EGFによって生成されるCD44バリアントアイソフォーム(CD44v)の制御に重要な役割を果たすことが明らかになり、THG-1が受容体型チロシンキナーゼ経路の下でCD44vスプライシングを増強し、がん進行に関与することを示している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
扁平上皮がんは、肺、食道、子宮頸部などに発生する予後不良のがんで、未だ有効な分子標的治療薬は少ない。本研究では扁平上皮がんに高発現するTHG-1/TCS22D4が、がん幹細胞マーカーであるCD44のスプライシングを制御する新たな分子メカニズムを明らかにした。本研究成果は、機能が未知であったTHG-1/TCS22D4の新規分子機構を明らかにするとともに、本経路を標的にした新たな治療法の開発が期待される。
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