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新規破骨細胞分化調節機構解析と骨粗鬆症予防法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K07481
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分49030:実験病理学関連
研究機関鳥取大学

研究代表者

林 眞一  鳥取大学, 医学部, 教授 (50208617)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2020-03-31
研究課題ステータス 中途終了 (2019年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
キーワード破骨細胞 / 骨粗鬆症 / 腹腔細胞 / 骨髄 / T細胞 / レチノイン酸合成酵素 / 炎症 / 骨髄細胞 / 自然リンパ球
研究開始時の研究の概要

長寿大国の我が国で、頻発する骨粗鬆症に有効な予防法・治療法が求められてきた。私は骨吸収を司る破骨細胞分化には、骨髄内T細胞によって調節される分化経路が存在し、その機構は腹腔内の細胞によってさらに制御されていることを見出した。一旦、低張処理により腹腔細胞を除去したマウスでは、等張液処理による対照群に比して骨髄細胞からの破骨細胞分化誘導が80週以上にわたって半減しており、骨量測定でも有意な高値を示した。本研究は骨組織の中に存在するT細胞系譜と腹腔中の細胞による骨吸収調節機構を明らかにし、一度の処置により長期間の骨吸収抑制を維持できる新たな骨粗鬆症の予防法・治療法を開発することを目的とする。

研究実績の概要

私は骨吸収を司る破骨細胞分化には、骨髄内T細胞によって調節される分化経路が存在し、その機構は腹腔内の細胞によってさらに制御されていることを見出した。本研究は、一度きりの低張処理により腹腔細胞を除去したマウスでは、等張液処理による対照群に比してM-CSFとRANKLによって誘導される骨髄細胞からの破骨細胞分化誘導が80週以上にわたって半減しており、この処置を行う事で骨量増加がもたらされるであろうと考え、このメカニズムを検討し、関与する細胞群を明確にすることで、骨粗鬆症の予防法・治療法の開発を目指した。
腹腔低張処理により失われる細胞の機能を検討するため、腹腔に特異的に存在すると報告されたレチノイン酸(RA)合成酵素陽性細胞を想定し、低張処理によって低下した破骨細胞分化が最終産物であるRAを添加することで、低下の部分的な回復を観察した。この効果は骨髄T細胞除去の環境では見出せないことから、RAの標的はT細胞と予想された。逆にRAの刺激抑制実験をBMS493によって試みたが、正常骨髄細胞で見出せた抑制は、T細胞除去あるいは腹腔処理した骨髄細胞からの分化では見いだせなかった。腹腔の制御細胞の機能が見えてきたので、骨量の変化との関連をより多くのマウスで期間を分けて測定した。低張処理後、一群4-6匹づつ雌雄それぞれ23-25週後(35-37週齢)と72-80週後(87-94週齢)のマウスの骨量をマイクロCTにて測定をしたところ、以前測定した結果と異なり、比較したどの群においても若干の増加はあるが統計学的有意な増加は見いだせなかった。
大変残念ではあるが低張処理後M-CSFとRANKLによる骨髄細胞からの破骨細胞分化と骨量の間に安定した関連がなく、本研究の目的に必須の骨量変化と処理効果が必ずしも合致していない。継続して研究を続けるポストも維持できず、この時点で本課題を終了することとした。

報告書

(1件)
  • 2019 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] CD4+-resident memory T cells mediate long-term local skin immune memory of contact hypersensitivity in BALB/c mice2020

    • 著者名/発表者名
      Murata, A., and Hayashi, S.I.
    • 雑誌名

      Frontiers in Immunology

      巻: 印刷中

    • NAID

      120007170662

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Kit-independent mast cell adhesion mediated by Notch2019

    • 著者名/発表者名
      Akihiko Murata, Mari Hikosaka, Miya Yoshino, Lan Zhou, Shin-Ichi Hayashi
    • 雑誌名

      International Immunology

      巻: 31 号: 2 ページ: 69-79

    • DOI

      10.1093/intimm/dxy067

    • NAID

      120007170663

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] CD4+ and CD8+ resident memory T cells redundantly mediate local skin memory response in contact hypersensitivity2019

    • 著者名/発表者名
      Murata, A., Yoshino, M., and Hayashi, S.I.
    • 学会等名
      第48回日本免疫学会学術集会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] Influences of immune activation on the transport of skin self-antigens to regional lymph nodes2019

    • 著者名/発表者名
      Yoshino, M., Murata, A., and Hayashi, S.I.
    • 学会等名
      第48回日本免疫学会学術集会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] Change of the amount of transported skin self-antigens to regional LNs in the active state2019

    • 著者名/発表者名
      Yoshino, M., and Hayashi, S.I
    • 学会等名
      The 26th International Symposium on Molecular Cell Biology of Macrophages 2019
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2021-01-27  

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