研究課題/領域番号 |
19K07507
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49030:実験病理学関連
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
印東 厚 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 助教 (70779058)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 幹細胞制御 / オルガノイド / iPS細胞 / 疾患発症機序 / オルガネラ / バイオマーカー / 細胞膜タンパク質 / ヒトiPS細胞 / 中胚葉分化 / 内胚葉分化 / 環境汚染因子 / 発生 / 幹細胞 / 二分脊椎症 / 疾患モデル研究 / 環境因子 / プロテオミクス解析 / 細胞応答 / 分化誘導 / 器官発生 / 神経変性疾患 / 生活習慣病 |
研究開始時の研究の概要 |
神経変性疾患や塵肺のように十分な治療法が確立しているとは言い難い疾患の新たな治療法開発のため、環境因子や自己代謝物などが引き起こすオルガネラ損傷について、その詳細な分子機序や制御機構を解明することが求められている。そこで本申請研究では、これまで未知だった細胞外因子に起因するファゴソーム損傷やそれに続くミトコンドリア損傷の分子機序に着目することで、炎症応答の制御機構、及び疾患の発症機序解明を目指す。 具体的には(1)ファゴソーム損傷に起因するミトコンドリア損傷に関わる因子の同定、(2)同定因子の、生体における機能解析、(3)ファゴソーム損傷に起因するミトコンドリア損傷の分子機序解明を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究ではオルガノイドを用いた病原性因子への応答を解析した。ヒトiPS細胞から中胚葉由来の体幹伸長モデルを樹立し、環境汚染因子によってこの伸長が阻害されることを見出し、その要因がWNTシグナルの阻害であることを明らかにした (Ninomiya H et al, Chemosphere, 2020)。加えて、外的刺激の応答で顕著な発現変動をする細胞膜タンパク質を見出し、詳細な解析を進めている。 以上までの解析で、病原性の細胞外因子が誘導する遺伝子発現の攪乱やシグナル伝達経路の一端を解明し、新たな機能因子候補を見出した。今後、詳細な解析を進めることで、疾患発症機序の深い理解を目指す。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で行ったオルガノイドを用いた疾患モデル解析の成果は、創薬スクリーニングや早期診断のバイオマーカーの同定に有用であると期待される。これまでは動物実験や単一細胞種における解析が主だった疾患機序の解明手法に加えて、複雑な細胞群が構成する立体構造を持った機能的なオルガノイドを用いた疾患モデルの樹立を行うことで、疾患発症機序のより深い理解に繋がるものである。今後の詳細な解析を経ることでスクリーニングツールとしての実用化を目指す。
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