研究課題/領域番号 |
19K07508
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49030:実験病理学関連
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
千葉 陽一 香川大学, 医学部, 准教授 (30372113)
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研究分担者 |
古川 絢子 鈴鹿医療科学大学, 薬学部, 助教 (10455537)
上野 正樹 香川大学, 医学部, 教授 (30322267)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 神経変性疾患 / 細胞老化 / アストロサイト / プロテオミクス / 加齢性神経変性 |
研究開始時の研究の概要 |
老化関連疾患の基盤にある生命現象として細胞老化が注目されている。加齢性神経変性疾患においても、老化したグリア細胞が発症に関与する可能性が最近報告された。本研究では、ヒト脳内で最も多数を占め、多彩で重要な機能を有するアストロサイトの老化によりどのような変化が起こり、神経変性を引き起こすのかを明らかにする。細胞老化が起こる前後でアストロサイトの蛋白質発現や神経保護機能を比較し、老化による機能変化を明らかにすることにより、神経変性疾患の新たな治療標的を開拓することを目指す。
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研究成果の概要 |
アストロサイトの細胞老化が神経変性をもたらすメカニズムを明らかにするため、細胞老化を誘導したアストロサイトの蛋白質発現変化を網羅的に解析した。高純度(>99%)のマウス由来初代アストロサイトを単離し、過酸化水素により酸化的ストレスを負荷(200μM、2時間)し、その後1週間培養を継続したところ、効率よく細胞老化を誘導された。2D-DIGE法により老化アストロサイトで発現が有意に増加する蛋白質と減少する蛋白質がそれぞれ複数同定された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞老化は、老化関連疾患の基盤にある現象として近年注目されている。我が国で今後患者数の増加が予想されるアルツハイマー病やパーキンソン病などの加齢性神経変性疾患においても、細胞老化が関わる可能性が示唆されている。アストロサイトは細胞老化関連分泌形質(SASP)因子を発現しうる細胞であり、脳の加齢性変化に密接に関わっている可能性が高い。我々は、老化アストロサイトの形質の変化を蛋白質発現変化の観点から明らかにした。本研究の成果は今後加齢性神経変性疾患の予防や新しい治療を考える上で基盤となる知見をもたらすものと考えられる。
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