研究課題/領域番号 |
19K07518
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49030:実験病理学関連
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研究機関 | 千葉県がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
喜多 絵美里 千葉県がんセンター(研究所), 消化器内科, 医長 (20773980)
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研究分担者 |
筆宝 義隆 千葉県がんセンター(研究所), 発がん制御研究部, 部長 (30359632)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 腺房細胞癌 / オルガノイド / 膵腺房細胞癌 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者は胆膵系腫瘍の系統的な3次元オルガノイド培養をこれまで進めてきたが、その過程で膵腺房細胞癌の一症例において生検材料から、オルガノイド初代培養およびそのPDX(Patient-derived xenograft)化を経て、最終的に細胞株HS-1を樹立することに成功した。本細胞株はオルガノイドとして膵腺房細胞癌の性質を保持する世界初の細胞株の可能性が高い。HS-1は、希少がんである膵腺房細胞癌の研究のみならず、ヒト膵腺房細胞モデルとしても糖尿病治療や膵道管癌前駆病変の研究にも貢献する可能性を有し、本研究ではその基本的な特性を明らかにすると同時に、がんおよび膵腺房細胞の二方向へ研究展開を行う。
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研究成果の概要 |
膵腺房細胞癌は希少な癌種であり、癌化メカニズムや薬剤の有効性に関して不明な点が多い。今回、ヒト膵腺房細胞癌由来オルガノイドの培養に成功し、組織学的検索、蛋白質発現解析および遺伝子解析を行い、膵腺房細胞癌の特徴が保持されていることを確認し、その基礎的なデータを収集することが可能となった。また、培養細胞を用いて薬剤スクリーニングを行い、ボルテゾミブを新規治療候補薬として同定するとともに、遺伝子改変を行うことで、癌幹細胞関連マーカーの癌化プロセスへの関与を検討することが可能となった。これらの結果は本細胞株の膵腺房細胞癌研究における有用性を示唆するものと考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膵腺房細胞癌は膵腫瘍の中でも希少な癌種であり癌化メカニズムは未解明であった。今回オルガノイド培養法で得られた腺房細胞癌由来オルガノイドはより生体に近い3次元培養環境下で培養可能であり、なおかつ2次元培養細胞に比して増殖が速く安定しており、遺伝子変異の導入や薬剤スクリーニングなど、保存検体では難しい種々の各種解析を行える他、マウスに皮下腫瘍を形成させることでin vivoの検討も可能であることが確認された。得られた細胞は実際にボルテゾミブが有効であることを発見し、細胞の遺伝子改変により癌化メカニズムに関する検討も可能であったことから、本研究は臨床的にも学問的にも意義深いものと考えられた。
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