研究課題/領域番号 |
19K07531
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49040:寄生虫学関連
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
中野 由美子 (斉藤由美子) 国立感染症研究所, 寄生動物部, 主任研究官 (30321764)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 赤痢アメーバ / マラリア原虫 / Rab GTPase / メンブレントラフィック / Arf GTPase / Sec7 / Plasmodium / ミリストイル / GTPase / Entamoeba histolytica / traffic / 原虫 / 小胞体 / シグナルペプチド |
研究開始時の研究の概要 |
細胞外へのタンパク質輸送は、病原体の感染と宿主応答において多くの重要な役割を担う。これまでの通説では、細胞外に分泌されるタンパク質にはN末端にシグナルペプチドが存在し、小胞体に組み込まれた後、小胞を介して細胞外に分泌される。しかし、シグナルペプチドが無くとも細胞外に分泌されるタンパク質は原虫や宿主細胞で複数報告されており、そのメカニズムは不明である。本申請では赤痢アメーバを対象とし、申請者が発見した小胞体に局在するRab8A GTPaseによって制御される細胞表面タンパク質の輸送を解明する。
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研究成果の概要 |
N末端シグナルペプチドは小胞体からのタンパク質輸送に必要である。しかしシグナルペプチドが無くとも細胞外に分泌されるタンパク質は原虫や宿主細胞で複数報告されている。本研究では、小胞体に局在する赤痢アメーバのRab8A GTPaseによってEhTolAが細胞表面に輸送されることを示した。EhTolAはN末端にミリストイル化修飾を受けることが輸送に必要だと考えられた。またマラリア原虫でも、小胞体に局在するミリストイル化PfRab5bが、ミリストイル化される基質のAK2を寄生胞膜への輸送に関与していること、またPfRab5bの輸送制御に関わる結合因子の解析を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
寄生性原虫は宿主表面の抗原を認識・接着した後に細胞侵入を開始するため、原虫の細胞表面への表面抗原の輸送機構の解明は重要である。本申請課題で解析を行った赤痢アメーバとマラリア原虫は共に国内外で感染者が多く、感染防御の機構解明が必要である。本研究結果により赤痢アメーバとマラリア原虫は、共に特殊な細胞内輸送系を獲得していることが明らかになった。
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