研究課題/領域番号 |
19K07552
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49050:細菌学関連
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研究機関 | 公益財団法人結核予防会 結核研究所 |
研究代表者 |
瀬戸 真太郎 公益財団法人結核予防会 結核研究所, 生体防御部 免疫科, 科長 (50383203)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 結核菌 / 肉芽腫 / 泡沫化マクロファージ / C3HeB/FeJ / 空間的マルチオミックス / 結核 / 結核肉芽腫 / 組織透明化 / 乾酪壊死 |
研究開始時の研究の概要 |
組織透明化技術によって結核菌感染の場である肉芽腫の3D構造を明らかにする。結核菌感染によって乾酪壊死を伴う肉芽腫を形成するC3HeB/FeJマウスに結核菌を感染させて、感染肺の組織透明化を行う。細胞情報、組織情報、乾酪壊死構造などの肉芽腫構造情報の可視化によって、肉芽腫の3D構造を構築する。肉芽腫内の結核菌数と肉芽腫構造情報との間で単変量・多変量解析を行い、結核菌数を肉芽腫構造情報から予測するモデルを構築する。本研究の成果は、肉芽腫に生存する結核菌を短期間に死滅させることができるワクチンや抗結核薬の開発基盤になり、結核および多剤耐性結核の治療期間短縮に向けた新しい治療方法開発の礎となる。
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研究成果の概要 |
結核菌感染によって感染肺で肉芽腫が形成される。肉芽腫中における泡沫化マクロファージ(FM)は、結核菌増殖の場であり、乾酪壊死がFMから形成される。このことから、FMの特徴を明らかにすることは、結核制御において重要である。本研究では、結核菌感染C3HeB/FeJマウス感染肺を用いて、空間的マルチオミックスによってFMマーカーの同定を行った。4つのタンパク質および遺伝子がFM画分で共通して発現上昇していることが明らかになった。また、免疫染色によってこれらのマーカーがFMに局在していることを確認した。GSEA解析によって、FMではM2マクロファージとmTORC1シグナルの活性化が認められた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肉芽腫中における泡沫化マクロファージ(FM)は、結核菌増殖の場であり、FMが壊死することによって乾酪壊死が形成される。このことから、FMの特徴を明らかにすることは結核制御において重要である。本研究で明らかにした結核肉芽腫でのFMにおける遺伝子発現様式によって、FMを標的にした宿主標的療法開発や結核発病進展予測マーカー開発への応用が期待できる。また、FM形成過程について新しい知見を提供するとともに、結核肉芽腫の病理生態学に対してさらなる理解を深めることができる。
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