研究課題/領域番号 |
19K07564
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49050:細菌学関連
|
研究機関 | 東京農業大学 |
研究代表者 |
川崎 信治 東京農業大学, 生命科学部, 教授 (50339090)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | Anaerobe / oxygen sentisivity / ROS / Bifidobacterium / Clostridium / probiotics / 嫌気性菌 / ビフィズス菌 / クロストリジウム菌 / 乳酸菌 / 活性酸素 / O2感受性 / O2耐性 / H2O2 / H2O2感受性 / 酸素感受性 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者は嫌気性菌のO2感受性機構の解明を目的として、偏性嫌気性菌のクロストリジウム菌やビフィズス菌を用いて研究を行っている。これまでに高いプロバイオティクス活性を持つ乳児由来のビフィズス菌:Bifidobacterium infantisが低濃度のO2下で生育が著しく阻害されることを報告した。本菌株からO2感受性の原因となる活性酸素H2O2を生成する酵素の同定に成功し、1つの酵素反応がビフィズス菌のO2感受性を左右する可能性が推定された。本研究ではビフィズス菌のO2感受性の原因酵素を同定し、O2に高い感受性を示すが故に産業上未利用の有用菌種の育種開発に貢献することを目的とする。
|
研究成果の概要 |
申請者は嫌気性菌のO2感受性機構の解明を目的として、嫌気性菌のクロストリジウム菌やビフィズス菌、乳酸菌を用いて研究を行ってきた。乳児由来のビフィズス菌:Bifidobacterium infantisは低濃度のO2下で生育が著しく阻害されることを見いだし、O2感受性の原因となる活性酸素H2O2を生成する酵素を同定した。本酵素をコードする遺伝子をO2耐性株のB. minimumに導入した結果、O2感受性株に変化したことを受け、本申請にてさらに研究を進めた。申請課題では、本酵素がO2に対して高い親和性を持つことを検出し、かつ他のビフィズス菌のO2感受性にも深く関与することを示唆する結果を得た。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ビフィズス菌は乳児腸内菌叢の優占種であり、高いプロバイオティクス効果を持つ。健康や医療分野での利用が期待されるが、高いO2感受性をもつが故に産業利用が困難である。我々は、高いプロバイオティクス活性を持つ乳児由来のビフィズス菌:Bifidobacterium infantisが、低濃度のO2下で生育が著しく阻害されることを見いだし、本菌株からO2感受性の原因となる活性酸素H2O2を生成する酵素を同定した。1つの原因酵素がビフィズス菌のO2感受性を左右する可能性が推定され、本酵素の機能を分子生物学の観点から解明することで、高いO2感受性を示す有用菌種の育種開発に貢献することが期待される。
|