研究課題/領域番号 |
19K07574
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49060:ウイルス学関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
田中 智久 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (30585310)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | HBV / B型肝炎 / 抗ウイルス薬 / エントリー / 阻害剤 |
研究開始時の研究の概要 |
B型肝炎ウイルスの慢性感染(chronic hepatitis B、CHB)は、肝硬変や肝癌の主要な要因の一つである。CHB患者は国内だけでも100万人以上にのぼると推定され、近年では性行為を介した若年層での感染拡大が問題となっているが、有効な治療法はいまだ確立されていない。本研究課題では、HBVがどのような分子メカニズムを介して肝細胞内へとエントリーしているかを明らかにし、HBVの細胞内へのエントリーを阻害する新たな治療薬開発へとつなげていくことを目的とする。このようなエントリー阻害剤はCHBの成立の阻止に有効であることが期待される。
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研究成果の概要 |
B型肝炎ウイルス(HBV)の肝細胞へのエントリーに関する詳細な分子メカニズムはまだ十分に解明されたとはいえない。本課題では、HBVエントリー阻害剤の開発標的となりえる新たな宿主因子を同定するため、siRNAを用いたスクリーニングによりHBVエントリーに関与すると考えられる新たな宿主キナーゼを同定した。また、HBVエントリーにおける同因子の役割を明らかにするため、NTCPとの相互作用、および細胞内局在を解析した。また、本因子を標的とする阻害剤を同定し、そのHBVエントリー阻害作用を明らかにした。本研究成果は、HBVエントリーの分子メカニズムの解明と、新たな治療薬開発の基盤となると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
B型肝炎ウイルス(HBV)がどのような分子メカニズムで肝細胞にエントリーするかを詳細に解明することにより、HBV感染そのものをブロックできる新たな治療薬の開発が可能になると考えられる。HBVエントリーのメカニズムは解明されつつあるものの、まだ大部分が謎に包まれている。本研究では、HBVエントリーに関与する新たな宿主キナーゼ因子を同定し、同因子を介するHBVエントリーのメカニズムを解析するとともに、同因子を標的としたHBV治療薬の開発の可能性を検討した。
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