研究課題/領域番号 |
19K07576
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49060:ウイルス学関連
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研究機関 | 長崎大学 (2021-2022) 京都大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
古瀬 祐気 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (50740940)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ウイルス / RNA / 機能性RNA / ゲノム / 進化 / インフルエンザ / インフルエンザウイルス |
研究開始時の研究の概要 |
インフルエンザの病態を理解するためには、インフルエンザウイルスの増殖機構や宿主細胞との相互作用を解明することが重要である。そのためには、ウイルスゲノム上にコードされるタンパク質だけではなくゲノム上の塩基配列に由来する機能性RNAの理解が必須である。最近、インフルエンザウイルスのRNAゲノムに由来する small RNA が発見されたが、その意義や機能はいまだ不明である。 そこで本研究では、①インフルエンザウイルス small RNA がつくられるメカニズム、②インフルエンザウイルス small RNA のウイルス生活環における機能、の2点の解明を試みる。
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研究成果の概要 |
インフルエンザウイルスのRNAゲノムに由来するRNAが持つ機能や生理機構を明らかにするための研究を行った。まず、培養細胞を用いた実験系によって、RNAゲノムに由来するsmall RNAの長さや発現量が、該当するゲノム領域の塩基配列に依存することを明らかにし、さらにこのsmall RNAがウイルス遺伝子の複製と転写の切り替えに関与していることを解明した。次に、ウイルスに由来するRNA分子上の化学修飾を受けている部位を同定した。さらに、インフォマティクス解析によって、進化の過程で有利であったために選択されたと思われるウイルスRNA上の特定の変異を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって、インフルエンザウイルスに由来するRNAの持つさまざまな性質が明らかになった。ウイルスに由来するRNA分子がウイルスの増殖機構や、宿主とウイルスの相互作用に関与していることが示されたことから、これらのRNA分子はインフルエンザの病原性に関わっていると考えられる。そのため本成果をもとにした今後の研究によって、新規治療薬開発のターゲットを見つけられる可能性がある。
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