研究課題/領域番号 |
19K07613
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49070:免疫学関連
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
近藤 元就 東邦大学, 医学部, 教授 (20594344)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 翻訳後修飾 / アセチル化 / T細胞機能 / 情報伝達 / T細胞受容体 / T細胞情報伝達 / 分子修飾 / T細胞 / タンパク質のアセチル化 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者はリンパ球をモデルにした解析で、核外へ輸送されたアセチル化酵素CBPが細胞質で基質タンパク質をアセチル化すること、このアセチル化が特定の情報伝達経路を調節し細胞機能を制御することを報告してきた。細胞質でのアセチル化が細胞の機能や運命を決定するといった独自の仮説を検証していくことが本研究の計画目標である。
先行研究でT細胞受容体下流でJNK経路の構成分子のアセチル化を検出したことから、この伝達経路を優先して解析する。アセチル化による調節機構を明らかにするため、CBPの基質を探索する。細胞質でのアセチル化の生体内における生理的意義を調べるため、細胞質でCBPを発現するマウスを作製する。
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研究成果の概要 |
T細胞は他の免疫細胞の機能を制御したりウイルス感染細胞を殺傷するなどの機能を発揮し生体の恒常性に寄与している。T細胞のこの多様な働きは厳密に制御されているが、その制御は細胞内情報伝達系と密接である。情報伝達の制御にはリン酸化の関与が中心的であるが、我々はアセチル化や酸化といった別の翻訳後修飾による情報伝達制御がT細胞の機能を制御している事を部分的に明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アセチル化はタンパク質の翻訳後修飾の1つで核内のヒストンを修飾するものとして古くから知られている。本研究ではアセチル化の新しい側面として、核内ではなく細胞質での意義について解析した。T細胞をモデルにして、細胞増殖やサイトカイン産生等のT細胞活性が情報伝達分子のアセチル化によって制御されている事を示した。しかしながらアセチル化の制御機構のについては未解のまま残されている。分子機構などの解析に関わる新しい研究分野の発展が期待される。また、T細胞は自己免疫疾患やガンなどの多岐の疾患に関与している。この分野に関するの知見を基にした医療面の開拓も期待でき、学術性と社会性の両面への貢献が予想される。
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