研究課題/領域番号 |
19K07626
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49070:免疫学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
森本 純子 徳島大学, 先端酵素学研究所, 助教 (20451396)
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研究分担者 |
松本 満 徳島大学, 先端酵素学研究所(次世代), 教授 (60221595)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | GPIアンカータンパク質 / Ly6C / 単球 / 大腸炎 / T細胞応答 / 大腸炎モデル / 胸腺髄質上皮細胞 / 顆粒球 / GPIアンカー型タンパク質 / 免疫応答 |
研究開始時の研究の概要 |
Ly6Cは主に血球細胞上でその発現が認められ、CD8+T細胞においてはそのホーミングに関与しているのではないかと考えられている。これまでLy6Cの機能はin vitroで抗体を用いてcross-linkingすることにより解析が行われていたが、この場合誘導されるシグナルが活性化なのか抑制化なのかは不明であった。我々はLy6C機能を明らかにするために、Ly6C欠損マウス(6C1/6C2両欠損、6C1欠損)を作製した。本研究ではこれらの遺伝子改変マウスを駆使することで、不明であったLy6C分子による免疫応答調節機構を解明し、自己免疫疾患を含む種々の炎症性疾患の治療標的分子としての可能性を探る。
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研究成果の概要 |
Ly6ファミリー分子の一つであるLy6Cは、様々な免疫細胞においてその発現を認める。Ly6CにはLy6C1とLy6C2が存在し、遺伝的に両者は95%以上の相同性を有している。生体内におけるLy6Cの生理学的な役割については不明であった。我々はLy6Cの生体内での機能を解明するために、Ly6C1/6C2両方を欠失したノックアウトマウスおよびLy6C1のみを特異的に欠失したマウスを作製し、生理的機能の解明を試みた。その結果これらの分子の欠失はこれまでの報告とは異なり種々の免疫応答に全く影響を与えなかった。一方で免疫細胞によりLy6C1とLy6C2の発現パターンが異なることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Ly6C分子の機能は現時点でも多くが不明である。Ly6Cは免疫系の細胞においてその発現が認められるが、生体内での機能はほとんど明らかにはされていなかった。本研究ではLy6C欠損マウスを初めて作製し、Ly6Cの生体内での機能を明らかにすることで、免疫応答にLy6Cがどのような役割を担っているのかを明らかにすることを試みた。本研究ではLy6Cの欠損は定常状態での免疫細胞の分布や大腸炎の病態形成に影響を与えないことが示された。今後は他の炎症性疾患やウイルス感染におけるLy6Cの機能を解析することで、Ly6Cが炎症性疾患において新たな標的分子となるかどうかを検討したい。
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