研究課題/領域番号 |
19K07629
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49070:免疫学関連
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
安藝 大輔 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (50420500)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 免疫老化 / 加齢関連T細胞 / ユビキチン修飾 / 疲弊化 / 抗腫瘍免疫 / メモリーT細胞 / 疲弊 / ユビキチン / 腫瘍 / CD4 T細胞 / T細胞 / 老化 |
研究開始時の研究の概要 |
免疫記憶を構成するメモリーT細胞は加齢、担がん状態や慢性感染により、疲弊化や老化状態に陥る。その結果、抗原刺激に対する低応答性、ひいては個体レベルでの免疫機能の不全を引き起こすが、疲弊・老化メモリーT細胞の発生や形質に重要な役割を果たす因子は十分に解明されていない。本研究では「タンパク質のユビキチン修飾が細胞疲弊・老化のプロセスを制御しているのではないか」という仮説のもと、疲弊・老化に関わるユビキチン関連分子の同定を通じて、その分子基盤を明らかにする。さらに、ユビキチン修飾を人為的に制御することにより、疲弊・老化細胞から機能的なメモリーT細胞への脱分化方法の確立を目指す。
|
研究成果の概要 |
免疫老化は、加齢特異的に蓄積するメモリーT細胞(加齢関連T細胞)を介した獲得免疫の機能異常が関与している。本研究では、タンパク質ユビキチン修飾系による加齢関連T細胞発生の制御機構の解明を目指した。ユビキチン関連因子の発現ライブラリーを用いたin vivoスクリーニングを実施した結果、PIAS1は加齢関連T細胞の特徴である疲弊化を誘導し、抗腫瘍免疫活性を制御していることが明らかになった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
翻訳後修飾のT細胞疲弊化への関与は不明であったが、本研究ではユビキチン修飾系がT細胞を介した免疫老化の誘導に関与していることを明らかにした。老化に伴うT細胞の疲弊化は抗腫瘍免疫の低下を招くことから、疲弊化の予防や解除方法の開発は重要である。本研究より得られた知見は、ガン治療戦略の確立に際してユビキチン化のプロセスが、メモリーT細胞における新規の創薬ターゲットとなりうる可能性を示唆している。
|