研究課題/領域番号 |
19K07631
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49070:免疫学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
金谷 高史 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, 副チームリーダー (20553829)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 樹状細胞 / パイエル板 / 腸管免疫 / M細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
腸管内の抗原は、パイエル板の粘膜面を覆う上皮細胞層に分布するM細胞によって取り込まれ、M細胞直下のSED(subepithelial dome)領域に運ばれる。SED領域には種々の免疫細胞が集積しており、これらの細胞間の相互作用が取り込まれた抗原に対する特異的な免疫応答に重要な役割を果たしているとされるが、そのメカニズムには不明な点が多い。SED領域には特に樹状細胞が顕著に集積していることから、樹状細胞がSED領域の微小環境の形成に中心的な役割を果たすことが示唆される。本研究ではSED樹状細胞の機能欠損モデルマウスを活用し、SED領域の樹状細胞の腸管免疫応答における役割を明らかにする。
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研究成果の概要 |
パイエル板のSED領域には様々な種類の細胞が集積し、腸管免疫応答を制御するための微小環境が形成されている。本研究ではSED領域には樹状細胞が顕著に集積することに着目し、これらの機能不全モデルを確立することでSED領域の生体防御における重要性を解明することを目的とした。我々はRNA-sequenceとをwPGSA法を組み合わせることで、SED-DCにおいてRelBおよびC/EBPaが選択的に発現することを見出し、これらの転写因子を樹状細胞特異的に欠損するマウスを作出した。これらのマウスの表現型を解析した結果、RelBおよびC/EBPaがSED-DCの機能を調節に必須であることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
パイエル板のSED領域には樹状細胞、リンパ球、自然リンパ球などの免疫細胞の他、ストロマ細胞や上皮細胞など非免疫細胞が集積し、複雑な微小環境形成している。この微小環境は腸管免疫を制御する上で重要な領域であると考えられているが、それぞれの細胞の機能不全モデルを確立することは困難であったことから、微小環境形成の分子メカニズムには不明な点が多い。本研究によってSED領域樹状細胞の機能制御機構の一端が明らかとなった。本研究成果はSED-DCを標的とした腸管免疫制御方法の開発に繋がると期待される。
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