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免疫細胞上の機能分子の「着せかえ」による細胞動態の制御と癌の新規治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K07634
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分50010:腫瘍生物学関連
研究機関東北大学

研究代表者

伊藤 甲雄  東北大学, 加齢医学研究所, 助教 (90609497)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
キーワードトロゴサイトーシス / インテグリン / 癌 / 癌免疫療法 / ドレス現象
研究開始時の研究の概要

癌の進展における免疫抑制環境の形成は、癌免疫療法における大きな障壁となっている。免疫細胞は細胞間接着を介した機能分子の受け渡し(ドレス現象)により、新規機能を現す細胞集団が形成することが報告されている。そこで、本研究ではドレス現象の分子機序を明らかにし、免疫抑制細胞の動態を制御して癌局所から「排出」させ、抗腫瘍免疫を増強させる新規治療法の開発を目指した研究を行う。

研究成果の概要

本研究ではトロゴサイトーシスにおけるLFA-1の役割を解析した。その結果、トロゴサイトーシスはT細胞を抗原刺激することにより亢進し、LFA-1に対する抗体により阻害された。また、CD98抗体による架橋を介したLFA-1の活性化によってトロゴサイトーシスが亢進した。病態におけるトロゴサイトーシスの寄与を解析するため、癌原発巣におけるトロゴサイトーシスを解析した。その結果、腫瘍浸潤CD8T細胞ではCD98が発現亢進するとともにCD80.86がトロゴサイトーシスによる分子獲得が起こっていた。このCD8T細胞は免疫抑制性を示しており、トロゴサイトーシスの阻害により、癌の進展が抑制されることが分かった。

研究成果の学術的意義や社会的意義

トロゴサイトーシスは細胞間接着を介して比較的容易に誘導することができ、その制御によって病態に応じた新規機能を免疫細胞に付与できると考えられる。本研究ではTCR刺激によるLFA-1活性化はトロゴサイトーシスに寄与すること、CD98抗体はトロゴサイトーシスを亢進させることを明らかにした。さらに、癌微小環境においてはトロゴサイトーシスを介して免疫抑制細胞が形成されることを明らかにし、これを阻害することによって癌の進展が抑制されることを明らかにした。この結果は、トロゴサイトーシスの制御が癌免疫療法の新規標的になる可能性を示唆している。

報告書

(4件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021 2019

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Contribution of LFA-1 integrin activation in T cell trogocytosis2021

    • 著者名/発表者名
      伊藤甲雄、小笠原康悦
    • 学会等名
      第50回日本免疫学会学術集会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] パラジウムに対する金属アレルギー発症における新規抗原提示機構の解析2019

    • 著者名/発表者名
      伊藤甲雄、小笠原康悦
    • 学会等名
      第70回細菌学会東北支部総会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2023-01-30  

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