研究課題/領域番号 |
19K07636
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
内野 繭代 (森繭代) 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (30570452)
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研究分担者 |
田口 歩 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (60756782)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | HPVタイプ / CIN / 子宮頸がん / Human papillomavirus / 子宮頸部異形成 / HPV / コホート研究 / Human Papillomavirus / L1 / バイオマーカー |
研究開始時の研究の概要 |
子宮頸癌やその前がん病変である子宮頸部異形成(CIN)はHPV感染に起因し、その進展・退縮バイオ マーカーとしてはHPVジェノタイプが信頼性が高く注目されているが、正確に予測することは困難である。CINの予後を予測できるバイオ マーカーの探索は喫緊の課題である。この中でHPV由来癌遺伝子であるE7領域の変異導入が CIN進展と関連する可能性のあるマーカーとして着目されている。本研究では、1. 日本にお けるコホート検体を用いて、HPV E7遺伝子変異とCIN3以上への進展との関連を検証し、2. E7遺伝子変異検出の簡易化を行い、3. HPV E7変異導入のCIN3進展における機能解析を行う。
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研究成果の概要 |
「CINコホート検体を用いたHPV発現プロファイルの検討」では、HPV16, 18, 52, 58型を対象にHPV由来のE6/E6*, E1^E4, L1の発現を検討し、HPV18型陽性症例ではL1の発現の消失を認めること、逆にHPV52型陽性症例では、CIN3でもL1発現を認めることを見出した。「Markovモデルを用いたCIN予後予測」では、進展と退縮を繰り返すCINの自然史を反映できる統計モデルであるMarkovモデルを用いた解析により、HPV16型は段階的に急速に子宮頸部異形成の進展を認めること、HPV52型、58型は、持続感染が多く軽度から中等度異形成で維持される特徴を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
子宮頸部異形成(CIN)の適切な管理のためには、CINの進展退縮を予測することが必要である。CINの予後は感染HPVタイプにより異なる。HPVタイプ毎の特徴を理解することがCINの進展や退縮を予測するには不可欠である。本研究の結果により、HPVタイプ毎の特徴を見出したことにより、HPVタイプ毎の治療方針に反映させることが可能となる。これにより子宮頸部円錐切除術といった侵襲的な治療を回避することや、待機することが可能となり、患者の負担軽減に繋がり、非常に社会的意義が高いと考えられる。
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