研究課題/領域番号 |
19K07637
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
細野 奈穂子 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 講師 (50509312)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 7番染色体 / CUX1 / ハプロ不全 / miR-145 / TGF-β / DNA修復 / TGF-β / TGF-B / DNA修復障害 / mir-145 |
研究開始時の研究の概要 |
骨髄異形成症候群や急性骨髄性白血病などの骨髄系悪性腫瘍では、5番染色体および7番染色体の欠失により病勢が進行することが知られている。本研究ではその原因として、5番染色体上にあるマイクロRNA145と、7番染色体上にある遺伝子CUX1の働きが低下することにより、腫瘍成長因子TGF-βの発現が亢進し、DNAの修復能の低下をきたし、腫瘍細胞の増殖およびさらなる染色体異常の蓄積を惹起することを検証する。 TGF-β阻害剤を用いることで、DNA修復機構の回復を誘導し、難治性の5番・7番染色体欠失の骨髄系悪性腫瘍のクローン性進化を獲得する分子機構の解明、腫瘍の進展化の抑制を検証する。
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研究成果の概要 |
急性骨髄性白血病細胞株(HL60)を用いて、腫瘍化のメカニズムに関与すると推測されるCUX1遺伝子とマイクロRNA-145の発現がともに低い細胞株を作成した。このCUX1遺伝子とマイクロRNA-145の低発現細胞では、増殖が抑制傾向であることが見出された。CUX1の発現が正常のHL60細胞(親株)では、TGFβ阻害剤の投与により細胞の増殖が誘導され、白血病治療に用いられる抗がん剤に対して効果の減弱がみとめられた。このことより、TGFβの発現量が、骨髄系白血病細胞における腫瘍細胞の増殖・細胞死誘導に関与することが示された。現在DNA修復機構の詳細な評価を行っている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
様々な悪性腫瘍において、Transforming growth factor-β(TGF-β)は、腫瘍増殖因子として知られているが、急性骨髄性白血病細胞株を用いた検討では、TGF-βの作用を阻害すると腫瘍細胞が増殖をきたし、抗がん剤にも抵抗性を示すという、TGF-βの相反する作用がうかがえる結果であった。TGF-βが白血病細胞の腫瘍進展のみならず、治療抵抗性のメカニズムにも関与する可能性が示唆され、白血病細胞に高率に欠損する転写因子であるCUX1の発現低下時における腫瘍化の病態解明に新たな一歩を示す研究成果である。
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