研究課題/領域番号 |
19K07638
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 長浜バイオ大学 (2020-2021) 京都大学 (2019) |
研究代表者 |
堀部 智久 長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 教授 (20467468)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 癌 / 分子シャペロン / 発光イメージング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、下記の項目について明らかにし、グリオブラストーマの癌微小環境中においてP5を標的とすることの有用性、新たな抗癌標的療法の可能性を提示する予定である。 ① マイクログリア細胞からのサイトカイン産生におけるP5の機能的役割 ② マイクログリア細胞内におけるP5特異的結合タンパク質の検索および機能解析 ③ 一細胞レベル発光/蛍光同時リアルタイムイメージング法によるマイクログリア内のP5の機能的役割の解明 ④ P5活性阻害剤との併用による既存抗癌剤の抗腫瘍効果におよぼす影響
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研究成果の概要 |
本研究では、悪性脳腫瘍、グリオブラストーマとマイクログリア細胞との相互作用に基づいたがん微小環境におけるプロテインジスルフィドイソメラーゼ(PDI)P5のマイクログリア細胞内での機能解析を行った。その結果、マイクログリア細胞内においてP5の発現制御は悪性脳腫瘍細胞からの細胞外ベシクル(EVs)の刺激によるサイトカインIL-6の産生に影響を与えることが確認され、P5が、がん微小環境下でのマイクログリア細胞内において重要な役割を担う可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、細胞内で新しく作られたタンパク質の構造形成に関わる酵素の一つと考えられているが未だ詳細な機能に関して不明な点が多いP5について、悪性脳腫瘍と脳内の免疫担当細胞であるマイクログリアとの相互作用に基づいたがん微小環境における機能解析を行った。この微小環境下において悪性脳腫瘍細胞からさまざまな影響を受けることが知られているマイクログリア細胞内でP5は、炎症性サイトカインIL-6の産生に重要な役割を担うと予想される研究結果を得た。本研究により、今後悪性脳腫瘍における新たな標的分子や治療薬開発のための微小環境を標的にしたさらなる研究が進むと予想される。
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