研究課題/領域番号 |
19K07669
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
|
研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
大野 真治 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50419529)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | ヒトヘルペスウイルス8 / カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス / ヘルペスウイルス / 古典型カポジ肉腫 / カポジ肉腫 / 発がん |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトヘルペスウイルス(HHV)8はカポジ肉腫、悪性リンパ腫などの悪性腫瘍に関与する。カポジ肉腫には免疫能に異常がなくても発症するものがあり、特定の地域に集中して発生する。沖縄県の宮古島地方はその地域の一つであり、発症率は本州に比べて100倍程度高い。宮古島のHHV8には特有のアミノ酸変異を持つ遺伝子が複数存在するが、これらと古典型カポジ肉腫の高い発症率との関係は不明である。本研究では宮古島のウイルスに特有のアミノ酸変異に注目し、組換えタンパク質発現細胞や遺伝子組み換えウイルスを用い、標準型のタンパク質発現細胞や組換えウイルス感染細胞と比較することで腫瘍化への影響を調べる。
|
研究成果の概要 |
ヒトヘルペスウイルス(HHV)8は古典型カポジ肉腫の発生原因である。沖縄県の宮古島は古典型カポジ肉腫の高発生地域であり、HHV8の遺伝子に特有の変異がある。本研究ではORF72、ORF42について、宮古島型の遺伝子変異が細胞を腫瘍化する能力をもつかについて検討した。 ORF72、ORF42をそれぞれ発現する培養細胞の増殖性について検討したところ、単独遺伝子の発現では、細胞腫瘍化への大きな影響は見られなかった。また、宮古島型の遺伝子変異も腫瘍化に影響を及ぼさなかった。 上記以外に、ORF42はORF55と結合すること、ORF42の欠損によりウイルス産生能が低下することを見出した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ウイルス発がんのメカニズムを解明するうえで、ウイルス遺伝子の機能の解明は重要である。特定の地域で好発する腫瘍の場合には、住民の遺伝学的背景、その地域に分布するウイルスの特性が関連すると考えられる。現在のところ、本研究からはウイルス側の要因で腫瘍がおこりやすいという直接的な証拠は得られていない。 解析が進んでいない遺伝子も残されており、最終的な結論を導き出すためにはこれらについての検討を行う必要がある。
|