研究課題/領域番号 |
19K07671
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
サンペトラ オルテア 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (50571113)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | がん幹細胞 / 悪性脳腫瘍 / ニッチ / 脳腫瘍 / 幹細胞 / グリオーマ幹細胞 / 悪性グリオーマ / がん幹細胞ニッチ / 自律性ニッチ / 癌幹細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
幹細胞は「ニッチ」と呼ばれる特殊な微小環境の中に存在し、ニッチによって守られている。悪性腫瘍において、ニッチは癌幹細胞の性質維持に不可欠であることから、その機能阻害は癌幹細胞を根絶させる方法として注目されている。
膠芽腫では血管や低酸素領域がグリオーマ幹細胞にとってニッチになりうることが報告された。しかし、ニッチの実態が充分に解明されておらず、有効な阻害方法も確立されていない。
本研究ではグリオーマ幹細胞が構築するニッチの成立条件、性質及び構成成分を明らかにする。さらに、その自律性ニッチの制御因子を同定し、血管性ニッチ、低酸素性ニッチの阻害と合わせたグリオーマ幹細胞ニッチ阻害療法の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
治療後半年以内に致死的な再発を引き起こす膠芽腫において、グリオーマ幹細胞(Glioma stem cell, GSC)は周囲環境への依存性が低く、生存、増殖に有利な成分を分泌することで自らニッチを形成する。しかし、そのような自律性ニッチの特性は十分に解明されていない。本研究では自律性ニッチの成立過程の可視化に成功し、そのニッチが腫瘍塊の周辺のみならず、離れた正常脳にも形成されることを明らかにした。また、低分子阻害剤スクリーニングより自律性ニッチの破綻を誘導する薬剤を複数同定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
難治性腫瘍である膠芽腫において、その再発を防ぐ新しい治療戦略の確立が急務である。グリオーマ幹細胞が自ら形成するニッチの成立機構の解明、制御因子及び候補阻害剤の同定は膠芽腫再発機構に関する生物学的理解に貢献し、ニッチを破壊することで膠芽腫の根治につながると期待できる。
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