研究課題/領域番号 |
19K07694
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
原 賢康 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (80528860)
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研究分担者 |
志賀 一慶 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (20747282)
高橋 広城 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (30381792)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 血管新生因子 / 大腸癌 / 血管新生 / MCP-1 / CAF / 薬剤耐性 |
研究開始時の研究の概要 |
大腸癌の化学療法の中心をなすものとして血管新生阻害剤が挙げられるが、VEGFを中和するbevacizumabは継続投与によって耐性化が出現し、その効果が減弱することが知られてきた。我々はこの継続投与によって癌間質細胞の1種であるCancer Associated fibroblast(CAF)からMCP-1分泌が増加することを突き止めた。本研究はCAFから放出されるMCP-1がどのような機序で血管新生を来すのかを解明し、従来の血管新生抑制剤に対する耐性獲得機序の解明を目的としている。
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研究成果の概要 |
①担癌患者におけるMCP-1値の測定を続けたが、担癌患者60人における血中値からはMCP-1の値に進行度との関連を認めることはできなかった。②血管新生阻害剤を用いた化学療法施行患者においても経時的に血中MCP-1値を測定したが治療効果と血中値との間に相関を認めなかった。③しかしながら、癌患者から分離培養したCAFを用いてMCP-1分泌についてELISAを用いて解析をしたがいずれのCAF株からもある一定の濃度のMCP-1分泌が確認できた。これらから末梢血中のMCP-1値の推移は患者の全体のMCP-1値の推移を反映してしまうため有効ではないとの結論となった。癌局所についての検討が必要と考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大腸癌化学療法の抵抗因子として血管新生阻害剤の関与は想定されるがそのどの因子が関与しているかを把握することは治療選択において重要と考えられる。その先駆けとして血中値からの評価も試みたが血液中の血管新生因子の値は個々で大きく異なることから判別の指標とはなりえないことが明らかとなった。今後は組織中の因子を評価することで癌化学療法の個別化を図る大きな要素となるよう明らかにしていくことが望まれる。
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