研究課題/領域番号 |
19K07699
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
深澤 拓也 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (20379845)
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研究分担者 |
猶本 良夫 川崎医科大学, 医学部, 教授 (00237190)
山辻 知樹 川崎医科大学, 医学部, 教授 (40379730)
高岡 宗徳 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (50548568)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 肺癌 / 扁平上皮癌 / ゲノム編集 / オルガノイド |
研究開始時の研究の概要 |
肺扁平上皮癌が如何に発生するのかについては不明な点が多く、特に近年増加傾向にある末梢型扁平上皮癌の発生機序は未解明である。 これまでに我々は、肺扁平上皮癌に対し、ゲノム編集を用いてドライバー遺伝子を抑制することで、抗腫瘍効果を誘導できることを明らかにしている。また現在、ヒト正常気道上皮および肺癌からのオルガノイド作製と長期継代培養に成功している。 本研究において、ヒト正常気道オルガノイドに対し、ゲノム編集により遺伝子改変を行い、悪性形質を獲得させることで、肺扁平上皮癌の発生、進展と幹細胞性維持に関する分子生物学的特徴を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究において我々は、SOXおよびPIK3CAを単独または同時に抑制できるCRISPR interference (CRISPRi):CRISPRiSOX2 、CRISPRiPIK3CA、CRISPRiSOX2PIK3CAを開発した。これらのCRISPRiを発現できるrecombinant adenoviral vectorは肺扁平上皮癌の増殖を阻害し、特にSOX2、PIK3CAの双方を抑制することで、強い高腫瘍効果が誘導された。このことより両遺伝子が協調して肺扁平上皮癌の進展に関与することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肺癌の約半数を占める肺腺癌においては、その分子機構の解明から多くのドライバー変異が明らかとなり、EGFR変異、ALK融合遺伝子、ROS1融合遺伝子、RET融合遺伝子、BRAF変異、MET変異に対する分子標的薬は、現在治療に欠かせないモダリティとなっている。一方、肺扁平上皮癌では、癌化に直接関与する分子生物学的知見に乏しく、標的薬剤の開発は遅れており、発生のメカニズムや進展機序の解明が求められている。本研究において我々は、肺扁平上皮癌の進展におけるSOX2、PIK3CAの関わりを明らかにしており、その学術的意義は大きい。
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