研究課題/領域番号 |
19K07705
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
加藤 幸成 東北大学, 医学系研究科, 教授 (00571811)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | モノクローナル抗体 / がん特異的抗体 / FACS / 免疫染色 / ADCC / CDC / 抗腫瘍効果 / コアフコース欠損抗体 / 抗体 / エピトープ / エピトープマッピング / CasMab法 / 抗体医薬 / がん / がん細胞 / スクリーニング / ハイブリドーマ / クローン / がん特異的 / CasMab / 正常細胞 / フローサイトメトリー / 免疫 / 膜タンパク質 / 糖鎖 / 糖ペプチド / 糖タンパク質 |
研究開始時の研究の概要 |
モノクローナル抗体は実験的ツールや診断薬としてだけでなく、様々ながん治療に応用されている。一方、がん細胞に特異的な抗体を樹立しなければ、常に正常組織への毒性が懸念される。しかし、がん細胞だけに高発現している分子は限られているため、新規の標的分子を発見するのは困難である。 本課題においては、申請者が開発したがん特異的抗体作製法や糖鎖改変技術を駆使し、種々の糖タンパク質に対するがん特異的抗体を作製し、その有用性の証明および最適化を目指す。
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研究成果の概要 |
EGFRは遺伝子増幅や過剰発現によりがんの悪性化に寄与している。本研究において、我々が開発したCasMab法を用い、EGFRに対する特異的抗体(EMab-134)の作製に成功した。EMab-134はマウスIgG1というADCC/CDC活性がないアイソタイプのため、抗体工学技術を用い、イヌIgGBタイプに改変した。改変した抗体遺伝子(E134B)をFUT8-KO細胞株に導入し、コアフコース欠損抗体(E134Bf)を作製した。E134BfはイヌEGFR発現株(D-17, A-72)に対し高いADCC/CDC活性を持ち、D-17, A-72のマウス移植片モデルに対して高い抗腫瘍効果を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
EGFRに対する抗体医薬は複数開発されているが、その副作用により患者さんのQOLが良くない。我々が開発したCasMab法は、複数のタンパク質に対してがん特異的抗体の作製に成功してきた。今回、EGFRに対する抗体作製を実施した結果、EMab-134という特異的抗体の作製に成功した。また、イヌ腫瘍のマウス移植片モデルにおいて、EMab-134のイヌ化抗体よる高い抗腫瘍効果が得られた。今後、獣医師と共同で、イヌ腫瘍の治療法の開発および臨床試験を行う。さらに、ヒトEGFR高発現がんに対する治療法への応用へと発展させる。
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