研究課題/領域番号 |
19K07714
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
内堀 亮介 自治医科大学, 医学部, 講師 (20458285)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | キメラ抗原受容体 / CAR / 選択的制御遺伝子 / SRG / B細胞性リンパ腫 / 多発性骨髄腫 / CAR-T療法 / 造血器腫瘍 / エリスロポエチン |
研究開始時の研究の概要 |
キメラ抗原受容体(CAR; chimeric antigen receptor)を用いたCAR-T療法は、がん免疫療法のブレイクスルーの一つと評されるほどの驚異的な治療効果を示している。しかし、治療無効症例やCAR-T療法後の再発症例に対する新たな戦略・技術開発が重要な課題とされている。我々がこれまでに取り組んできたCARの開発・臨床研究を踏まえ、本研究では、生体に投与した後にもCAR-T細胞選択的な増殖・生存制御を可能にする選択的制御遺伝子(SRG; selective regulatory gene)を構築し、CAR-T療法の有効性を高める基盤技術となることを明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では、輸注したCAR-T細胞の体内増幅や生存を選択的に制御するための選択的制御遺伝子(SRG: selective regulatory gene)を開発した。SRGを搭載したT細胞は誘導剤(EPO)による刺激を加えると、良好な増殖が誘導された。また、マウスに輸注したSRG搭載T細胞は、EPOを投与している間は体内での細胞増殖が誘導され存続することを明らかにした。SRG搭載CAR-T細胞は、in vitroにおいてCD19陽性標的細胞を特異的に傷害した。担がんマウスの治療実験では、既存のCAR-T細胞ではがん細胞の増殖を制御することができない条件でも、全例が生存した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、in vitroおよびin vivoで、CAR-T細胞の増殖・生存制御を選択的かつ効率よく可能にするSRG技術を開発した。この成果は、CAR-T療法の可能性拡大や有効性の向上に繋がる基盤技術として利用できることだけに留まらず、T細胞を用いたあらゆる免疫細胞療法に対しても広く波及することが期待される。
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