研究課題/領域番号 |
19K07719
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
加藤 和則 東洋大学, 理工学部, 教授 (60233780)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 自己免疫性筋炎 / 血清バイオマーカー / 皮膚筋炎 / ガレクチン3 / CD146 / 間質性肺炎 / 病態悪化マーカー / ガレクチン / 多発性筋炎 / Galectin3 / 自己抗体 / 腫瘍マーカー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、治療抵抗性かつ悪性腫瘍を合併しやすい難治性膠原病(多発性筋炎・皮膚筋炎)の病態悪化および癌化を予測する新規バイオマーカーの検出システムの探索、および実用化研究を実施する。具体的なバイオマーカーとしては、活性化免疫細胞・炎症性血管内皮・線維芽細胞および悪性腫瘍で高発現する細胞機能関連分子を病態悪化バイオマーカー候補として、高感度検出系を樹立し病態悪化および合併症との相関を検討する。またこれまでの研究で確立済みの新規腫瘍バイオマーカーも同時に測定し、これら候補バイオマーカーの産生機序および機能を解明し、難治性膠原病の新たな病態悪化マーカーの基盤研究を実施する。
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研究成果の概要 |
本研究では、間質性肺炎を発症した自己免疫性筋炎患者の血清や組織におけるガレクチン3を定量し、ガレクチン3と病態の活性化状態との関連の解明を目的とした。その結果、血清中のガレクチン3は健常人と比較して、自己免疫性筋炎患者で優位に高値を示していた。さらに間質性肺炎を発症している筋炎患者では、肺炎を発症していない筋炎患者よりも血清中のガレクチン3値は高く、急性期の患者のほうが慢性期よりも高いことが示された。さらに血清ガレクチン3値は、治療薬の効果と相関した。 以上の結果より、ガレクチン3は自己免疫性筋炎の急性期の間質性肺炎を予知できる新しい血清バイオマーカー候補としての有用性が示めされた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、突発性間質性肺炎などの病態悪化に関連する新規バイオマーカー「ガレクチン3」を同定し、多発性筋炎/PM・皮膚筋炎/DM患者の病態悪化を予測または早期診断を促す検査マーカーの可能性を示すことができた。今後は、多施設によるデータの測定および医療データの入力を行い、実用化を目指す。更に筋炎以外の自己免疫性疾患にも応用が可能となれば、非常に大きな医療効果に繋がると確信する。
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