研究課題/領域番号 |
19K07720
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
帆足 俊彦 日本医科大学, 医学部, 准教授 (50450226)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 悪性黒色腫 / メラノソーム / 爪 / GPNMB / 腫瘍マーカー / 転移 / 血清腫瘍マーカー / 組織腫瘍マーカー |
研究開始時の研究の概要 |
悪性黒色腫は悪性腫瘍のうちでも比較的よくみられ、また最も予後の悪い腫瘍の1つである。現在、免疫チェックポイント阻害剤やシグナル伝達阻害剤の登場によりStageIV症例の長期生存が可能になってきている。しかしながら、乳癌や肺癌等と異なり、病勢を反映する悪性黒色腫特異的血清学的腫瘍マーカーが未だ存在せず、臨床の現場で病勢の把握に苦慮している。本研究では診断に焦点を当てる。悪性黒色腫から酵素的ectodomain sheddingにより分泌される色素細胞特異的なPmel17, GPNMB蛋白に着目し血中腫瘍マーカーとしての実臨床での適応に挑戦する。
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研究実績の概要 |
悪性黒色腫は悪性腫瘍のうちでも比較的よくみられ、また最も予後の悪い腫瘍の1つである。黒い色が特徴的である。しかしながら、乳癌や肺癌等と異なり、病勢を反映する悪性黒色腫特異的血清学的腫瘍マーカーが未だ存在せず、臨床の現場で病勢の把握に苦慮している。悪性黒色腫において組織学的腫瘍マーカーとしてHMB (human melanoma black)45抗体、抗MART (meanoma antigen retive T cell)-1が一般的に用いられている。本研究では診断に焦点を当てる。悪性黒色腫から酵素的ectodomain sheddingにより分泌される色素細胞特異的なPmel17, GPNMB (glycoprotein nonmetastatic melanoma protein B)蛋白に着目し血中腫瘍マーカーとしての実臨床での適応に挑戦する。さらに臨床組織検体を用いて抗Pmel17抗体、抗GPNMB抗体による免疫組織染色を行い、Pmel17、GPNMBの組織腫瘍マーカーとしての可能性を検討する。悪性黒色腫とその良性のcounterpartである色素性母斑との鑑別は困難であるが、他の黒い腫瘍との鑑別は困難であるが、臨床的に判断の難しい他の皮膚腫瘍との鑑別には有用でありそうである。ELISA (enzyme-linked immunosorbent assay)を想定していたが、うまく稼働せず切りかえて研究を進めている。組織学的マーカーとしてのGPNMBは、免疫染色法によりよい結果が得られてきている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究の核となる抗Pmel17抗体、抗GPNMB抗体を多数使用、ELISA法に使用可能な物を選定していた。残念ながら現在のところ効果的な物を見いだせていなかった。 一方、組織学的腫瘍マーカーとしては抗体を確定することができ、鋭意、使用可能な検体を用いて実験を進めている。従来の抗体(HMB45、抗MART-1、抗S100、PRAME抗体)等と 多重染色を行い、データを蓄積中である。
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今後の研究の推進方策 |
組織学的腫瘍マーカーに資源、時間を集中させてデータを可能な限り蓄積していきたい。可能であれば、皮膚科領域の他の悪性腫瘍についても 検体は十分量確保してあるので、守備範囲を広げていきたい。
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