研究課題/領域番号 |
19K07743
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 崇城大学 |
研究代表者 |
方 軍 崇城大学, 薬学部, 准教授 (20412736)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | EPR効果 / ナノメディシン / off-targetデリバリー / イントラリピッド / 腫瘍血流 / EPR effect / Tumor targeting / Intralipid / RES / Off-target delivery / off-target delivery / オフターゲットデリバリー / 効果増強 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、腫瘍以外のoff-target deliveryの抑制を目指すことで、ナノメディシンの血中滞留性・腫瘍集積性(EPR効果)の増強およびそれによるナノメディシンの抗がん治療効果増強戦略の探索を目的とする。網内系(RES)機能抑制作用を持つ臨床静注用脂肪乳剤Intralipidに注目し、高分子ナノ製剤の肝臓、脾臓への集積の減少、血中半減期の増加および腫瘍デリバリーの促進作用を検討し、その作用機序を解明する上、その臨床応用の可能性を明らかにしたい。この結果を生かすことにより、抗がんナノメディシンのoff-targetの抑制・副作用の減少とより効率のよい抗がん作用が期待される。
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研究成果の概要 |
本研究は、ナノメディシンのoff-target deliveryの抑制を目指すことで、RES機能抑制作用を持つ臨床静注用脂肪乳剤Intralipidに注目し、その有用性を検討しました。Intralipidの前投与により各種抗がんナノメディシンの肝臓集積の減少、血中半減期の増加、腫瘍血流の改善および腫瘍デリバリーの有意な増加が得られました。その結果、Intralipidとの併用により抗がんナノメディシンの治療効果が有意に改善されました。これらの結果から、Intralipidとナノメディシンの併用治療は新たな抗がん戦略として、その臨床応用が期待されています。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果により、静脈栄養剤として臨床で広く応用されるIntralipidを用いることで、ナノメディシンのoff-targetデリバリーの抑制による副作用の少ないEPR効果の増強法を確立できると考えられます。その結果、ナノメディシンのより効率的かつこれまで以上に優れた抗がん治療効果が得られると信じています。つまり、本研究の成果はがんの効率的な治療に繋がり、医療費の削減ならびにがん患者のQOL向上に寄与するものと強く期待されています。
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