研究課題/領域番号 |
19K07755
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
小栗 鉄也 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (60363925)
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研究分担者 |
前野 健 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (10444952)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | LAT1 / mTOR / SLC7A5 / アミノ酸トランスポーター |
研究開始時の研究の概要 |
癌細胞は正常細胞に比べ増殖が速く、多くの栄養を必要とする。このため、糖やアミノ酸などの栄養を細胞内へと移送するトランスポーターが重要な働きをしている。癌細胞特異的なアミノ酸トランスポーターの役割と、その阻害による治療標的としての効果について基礎的研究で評価する。さらに臨床へつなげる橋渡し研究として臨床検体を用いたアミノ酸トランスポーターの評価を行い、新たながん治療戦略としての臨床応用につなげてゆく。
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研究成果の概要 |
アミノ酸トランスポーターの中で、がん細胞で働くL-type amino acid transporter1(LAT1)に着目し、肺がん細胞を用いて、がん細胞における役割とその阻害効果について検討した。LAT1阻害による効果を検討したところ、細胞増殖抑制効果を認めた。LAT1抗体により、下流シグナルであるmTOR経路の活性化を認めたが、mTOR経路からのフィードバックによるLAT1発現の再上昇も認めた。しかしLAT1抗体とmTOR阻害剤との併用ではさらなる増殖抑制効果は認めなかった。LAT1はがん治療標的の候補ではあるが、アミノ酸代謝リプログラミン因子のさらなる検討が必要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
がん細胞の増殖においてアミノ酸取り込みにLAT1が関与し、その阻害で増殖抑制につながることは明らかであるが、細胞内の増殖に関わるシグナルに関しては、LAT1の抑制のみでは困難なため、LAT1のみをターゲットとした治療戦略が、特に肺癌では難しいと思われる。このため、アミノ酸代謝にターゲットとした治療戦略を考える場合、がん細胞におけるアミノ酸代謝のリプログラミングに関わる因子や併用治療のさらなる検討が必要であると考えられた。
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